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【MLB】イチローへの敬意溢れた敵地の“歓待” 名捕手は「大事な瞬間」に粋な計らい

Full-Count 7/16(土) 21:55配信

セントルイスで昨年に続き喝采、「カージナルスファンからイチローへ素晴らしい拍手」

 マーリンズのイチロー外野手は15日(日本時間16日)、敵地でのカージナルス戦に代打で出場。センター前ヒットでメジャー通算2991安打として、3000安打の金字塔に残り9本とした。野球通の集う敵地ブッシュ・スタジアムでは8回に打席に立った背番号「51」にスタンディングオベーションが巻き起こったが、相手捕手の粋な計らいもあり、この場面はさらに感動的なものとなった。試合は7-6でマーリンズが逆転勝利を飾っている。

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 8試合連続ベンチスタートとなったイチローはこの試合、1点のリードを許した8回1死走者なしの場面で出番を迎えた。「アテンション・プリーズ!マイアミのフェルプスに代わりまして背番号51、イチロー・スズキ」。場内アナウンスが響き渡ると、敵地ブッシュスタジアムのスタンドには拍手が鳴り響いた。その音量は次第に大きくなり、客席から立ち上がるファンも多かった。昨年、同じセントルイスでイチローが日米通算4193安打として、メジャー歴代2位のタイ・カッブ(通算4191安打)を抜いた際にも、観客はスタンディングオベーションで快挙を称えていた。

 試合を中継する地元テレビ局「FOXスポーツ・フロリダ」の解説で、阪神などで外野手としてプレーしたエドゥアルド・ペレス氏が「カージナルスファンからイチローへ素晴らしい拍手ですね」と言葉を噛み締める。実況も「ヤディアー・モリーナも素晴らしい所作です。喝采が続くように、ホームプレートを外して、かがむまで時間をかけていました」とカージナルスの捕手の粋な計らいを絶賛した。

 モリーナは昨季までゴールドグラブ賞8度、オールスター出場7回を誇るカージナルスの看板選手。強肩と頭脳的なリードには定評があり、強烈なリーダーシップで2度のワールドシリーズ制覇に貢献するなど、メジャーを代表する名捕手として知られている。

モリーナの粋な計らいに称賛の声「彼はすごく大事な瞬間だと理解している」

 イチローが打席に入り、場内から拍手が沸き起こると、モリーナはわざと立ち上がり、プレートの前の土を払うようなしぐさを見せた。そして、歓声が次第に大きくなる中、ゆっくりとホームベースの後ろに戻った。名手の一連の動作は、観衆がイチローに十分な喝采を送るだけの時間を作るためのものだった。

 敵地で中継した「FOXスポーツ・ミッドウェスト」の実況もモリーナの粋な計らいを称えた。実況は「イチローが本当に素晴らしいオベーションを受けたので、ヤディはプレートを外しました」と対戦相手の“レジェンド”に対するモリーナの配慮だったことを強調している。

 さらに、ゴールドグラブ賞8度受賞の元外野手で、カージナルスOBとして解説を務めていたジム・エドモンズ氏は「試合の流れを読む、彼(モリーナ)の賢さを証明しました。彼は野球というものを理解しています。彼はここがすごく大事な瞬間だと理解しているのです。同時に(イチローに)すごく大きな敬意も払っています」と語った。3000本に迫る名手に対するモリーナの特別な想いが、そこには存在したという。

 スタンディングオベーションを受けたイチローはヒットで出塁。一塁上でも観衆から大きな拍手を受けると、その後、プラドのタイムリーで同点のホームを踏んだ。マーリンズの逆転勝利に大きく貢献した背番号51は、敵地のファンや選手からも敬意を払われながら、金字塔へ向けて着実に歩みを進めている。

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

最終更新:7/16(土) 22:33

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