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収入証紙制度、廃止へ 県内唯一の横浜市「効率的に」

カナロコ by 神奈川新聞 7月16日(土)14時0分配信

 横浜市が住民票の発行手数料などとして扱っている収入証紙について、廃止を視野に徴収方法を見直すことが15日、分かった。証紙の印刷や管理にかかるコストを省き、市民の利便性を高めることが理由。市によると、取扱件数が多い住民票など戸籍関係の書類で収入証紙を使っているのは県内では横浜市だけ。20政令市でも唯一という。横浜市民が窓口で証紙をやりとりする光景は、近く見られなくなりそうだ。

 県ではパスポートや運転免許証の更新などで証紙が使われている。他の自治体では、建築確認申請など建設業者が請求する書類で証紙を使うのが一般的という。

 横浜市民が住民票発行を希望する場合、300円の証紙を自動販売機などで購入する必要がある。市によると、市の証紙は10円から1万円まであり、2014年度の発注枚数は約484万枚。過半数が戸籍関係書類に使用するものという。

 市は1939年に規定を定め、それ以来証紙を使用。市担当者は「現金の取り扱いに比べて事務作業が簡便で、誤徴収が少ないメリットがあった。その半面、市民にセルフサービスをお願いしていた」と説明する。

 証紙は手売り用と自販機用がある。国立印刷局が扱う自販機用のほとんどが横浜市向けという。市内には自販機が71台あり、印刷費や自販機リース料などで年間約8800万円かかる。自販機に証紙が詰まるトラブルも頻発している。

 政令市では大阪、京都市が2010年度に証紙を全廃、千葉市も15年度に一部廃止した。一方、電子マネーを導入している自治体もあり、徴収方法の多様化も進んでいる。

 市は6月に各区に方針を説明。現場からは現金での取り扱いに慎重な意見も寄せられたという。現金管理に対応するための人員増やマニュアルの策定なども必要になる。来年度までに証紙の全廃か一部廃止かの方向性を決め、20年度までに新たな徴収方法を導入したい考え。担当者は「市民が一番利用しやすく効率的な方法となるよう、他都市も参考に決めたい」と話している。

最終更新:7月16日(土)14時0分

カナロコ by 神奈川新聞