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80年代が甦る、幻のゲームセンター

Lmaga.jp 7月16日(土)10時0分配信

「関西の秋葉原」と称される大阪市浪速区の日本橋。そのなかでもマニアックなゲームスペース「KINACO」は、アーケード・ゲームのなかでも「アップライト」と呼ばれる貴重な筐体の導入にこだわる。週に一度の営業ながら、7月にはゲーム『QUANTUM』の世界記録を達成したほどの盛り上がりを見せる、その魅力を聞いた。

ディズニー映画『シュガー・ラッシュ』にも登場した体調不良マシンの貼り紙

店内に並ぶド派手なデザインのボディは、ebayオークションなどで集められた27台のアップライト筐体。アメリカではいまだに主流の形状で、主に立ったままプレイするワイルドなスタイルだ。操作も飛行機のようなレバーや球体をコロコロ転がすトラックボールなど、80年代当時のバーチャルな要素が随所に見られる。そんな筐体をコツコツと集めた吉岡啓之店長は、「どこにもないお店という事もあり、どれくらいお客さまが来られるか未知数でした。当初故障がすごく多く、色々な人に手伝っていただいて、何とか開店できたって感じです」と話す。最初は月1回営業で始め、現在は日曜、祝日だけのオープン。今ではそのレア感もあり、リピーターが増えているという。

ゲームのほとんどはアメリカの老舗メーカー「アタリ」のもの。これらの一部は、今なお全世界でハイスコアが競われ、すべてビデオ撮影するなどルールにのっとって申請すれば世界記録として認められるという。今回は撮影しておらず、常連客のJAKさんがはじき出した高得点2,816,000点は参考記録扱い。「昔のゲームは内容的にはシンプルですが、プレイの組み合わせが多彩で同じ動きがなく、戦略性が高くて面白い。トラックボールの操作性など、当時のゲームデザインにも強い魅力を感じる」とJAKさんは話す。ゲーム自体が勝負を挑んでくるようなこの時代のゲームは、まさに自分との闘い。「こうしたオリジナルをぜひ実機で楽しんでほしい」と店長は強く語った。

見る人から見れば宝の山で、ゲーム史的には博物館。手の平だけのスマホゲームでは感じられない一体感を体験してみたいという人は、ぜひこの場所を探してほしい。1プレイ100円で、20:00までに入店すれば気が済むまで営業は延長するとのこと。コックピット型のスターウォーズのゲームなど、80年代ゲーム開発者のサービス精神もたっぷり楽しむことができる。

取材・文・写真/谷知之

最終更新:7月17日(日)15時1分

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