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「山の日」制定記念で企画展 立山の2博物館

北日本新聞 7月16日(土)22時41分配信

 8月11日が国民の祝日「山の日」に定められたことを記念した企画展が16日、立山町芦峅寺にある立山博物館と立山カルデラ砂防博物館で始まった。それぞれ山岳信仰、文化財を切り口に立山を紹介しており、来館者は独特の自然環境に育まれた歴史、文化に理解を深めた。


■立山博物館/閻魔信仰の系譜たどる
 立山博物館の「立山×地獄展」は夏、秋の2部構成で、地獄谷に象徴される自然を地獄に見立てた立山信仰を紹介する。第1部「閻魔(えんま)の眼光」は生前の善悪を裁くと信じられた閻魔王と立山の関わりに着目した。9月4日まで。

 立山町芦峅寺の閻魔堂に安置されている木造閻魔大王坐像をはじめとした冥府像4体を中心に県内外の約50点を展示。県内初公開の木造閻魔王坐像(岐阜市蔵)、博物館初公開となる往生要集絵(富山市・見附来迎寺蔵)や木造うば尊坐像(同・円隆寺蔵)などが並ぶ。

 「地獄と閻魔」「立山と閻魔信仰」などコーナーを7分類し、閻魔信仰の系譜をたどっている。「鬼門に祀(まつ)られる閻魔王」では、平安時代の文書や芦峅寺の閻魔五尊像などから立山が京の都の鬼門だったとの説を示した。

 会場は赤い照明や暗闇を効果的に使い、立山地獄を演出。表紙に閻魔王像をデザインしたB5判の「閻魔帳」を見学者にプレゼントする。

 23日、8月13日、9月3日の午後2時から担当学芸員による解説会を行う。地獄をイメージした飲食メニューが並ぶ「地獄カフェ」(8月11、12、26~28日)や夜間開館「閻魔王宮ナイトミュージアム」(8月26~28日)もある。問い合わせは同館、電話076(481)1216。北日本新聞社後援。


■カルデラ砂防博物館/自然・歴史 文化財で紹介
 立山カルデラ砂防博物館の「立山の文化財-類いまれな自然と歴史」は一帯にある国、県の指定文化財のうち16テーマを取り上げている。9月25日まで。

 ライチョウやカモシカなどの動物、白岩砂防堰堤(えんてい)などの施設、称名滝や山崎圏谷などの地形を紹介。それぞれ誕生や形成の背景に重点を置き、立山の特色を浮かび上がらせた。希少鉱物「玉滴石(ぎょくてきせき)」の産地で立山カルデラ内にある池「新湯」については模型や映像を用意。近年は枯れたり満水になったりを繰り返す池の神秘に迫っている。

 8月6、7両日の午後1時から学芸員が展示解説を行う。ロビーでは毎日、ピンポン球1万個とスロープを使った雪崩の疑似体験会がある。

 企画展は観覧無料。今月19日は休館日で、夏休み期間(23日~8月31日)は無休。問い合わせは同館、電話076(481)1160。

北日本新聞社

最終更新:7月16日(土)22時41分

北日本新聞