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橋本清のズバッと剛速球・特別編 ~母校・PLの最後を見た~

ベースボールキング 7月16日(土)8時0分配信

みんな思いは一緒だった...

 どうしても行きたかった、母校・PL学園の試合。

 負けるとは思いたくなかったけど、部員が11人しかいなくて、相手が強豪・東大阪大柏原でしょ。試合前は、もしかしたらコールド負けなんて声もあったからね。誰にも声をかけずに、1人で球場に行きました。

 球場についたら、驚きました。超満員ですよ。しかもPLのOBたちが大勢いてね...。宮本慎也、吉村禎章さんも来てました。野球部同窓会みたいな、懐かしい顔ぶれにも会えました。

 みんなやっぱり思いは一緒だったんですね。自分の目でもう一度、PLのユニフォームを見たかった。今日が最後なら、もう見ることはできませんからね。

 試合は負けました。だけど、たった11人の部員で本当によく頑張った。最高のプレーを見せてくれました。

 実際に戦った選手たちも、いろいろなものを背負って戦ったと思いますよ。1点差で負けましたけど、一所懸命やってくれて、目頭が熱くなりました。終わった時は、ぽっかり心に穴が開いたような…。寂しい気持ちになりました。

最後まで「逆転のPL」を...

 一番の思い出は、やっぱり甲子園で春夏連覇したことですかね。あとは、高校時代の、まさにPL学園野球部での3年間の生活ですね。想像を絶する経験をさせてもらいました。

 15歳での寮生活。「目配り、気配り、思いやり」と、この3つは徹底的に叩き込まれました。

 精神的にも肉体的にも本当に鍛えられました。PLの伝統というものをね。PL学園で過ごした時間は、野球人として間違いじゃなかった。きっとみんなそう思ってると思います。

 ここ数年は、PLの嫌な話ばかり耳に入ってきた。数々の不祥事に監督の交代、そして休部…。新入部員の受け入れ停止が決まった昨年には、宮本慎也とかOBが集まって、大勢で嘆願書を学校に出した。終わってほしくないって一心でした。

 でも、もう決まってしまったことなんですよね。実感がわかないし、まだ信じられない。目の前で、僕らが着ていたあのユニフォームを着て戦っている後輩たちがいるのに、もう明日からはもう目にすることができなくなるってことが受け入れられません。

 今日戦った選手たちも、最後まであきらめずに「逆転のPL」を信じてやってくれた。僕も彼らと同じ気持ち。あきらめたくはない。

 ただ、「廃部」ではなく「休部」ですから。これで終わってほしくない。新しい方向性が決まったら、微力ながらサポートしたい気持ちでいっぱいです。新生・PL学園野球部が誕生することを信じています。


文=橋本清(はしもと・きよし)

BASEBALL KING

最終更新:7月16日(土)8時0分

ベースボールキング