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栗山さん自宅に竹細工工房 「地域を元気づけたい」

紀伊民報 7月16日(土)16時45分配信

 和歌山県白浜町椿、会社員栗山勝也さん(55)が、自宅を改装して竹細工工房「ギャラリー竹とんぼ」を開いた。バランスを取りながら、ゆらゆら揺れる竹とんぼの作品十数個を展示している。「紀勢自動車道の開通で椿地区内の通行量が減り、交流人口も減った。工房が地域を元気づける一助になれば」と話している。

 この竹とんぼは、やじろべえと同じ原理で、頭部の1点で体を支えている。一般にバランストンボと呼ばれ、民芸品として市販もされている。

 栗山さんは15年ほど前、田辺市龍神村に住む知人からバランストンボの作り方を教えてもらった。「その後、失敗を繰り返しながら自分なりに構想を練り、やっと構想に近い作品ができるようになった」という。

 羽根は、竹をやすりで削って作る場合が多いが、栗山さんは元大工の腕前を生かし、かんなで削って作るため、厚みが薄い。このため「トンボの揺れ方がふわったとした空中に浮いた感じになり、くるっと回る様子にも独特の動きを感じる」と話す。

 椿地区では、地元の住民団体「椿わがら会」が、区民をさまざまな分野の達人として認定する「椿マイスター制度」を創設。5月にあった「椿わがら祭り」で、栗山さんを「椿バランスとんぼマイスター」に認定した。そのことが工房の開設につながった。

 栗山さんは「祭りで、何とか地域を元気にさせたいと活動する、わがら会の人たちの熱い思いを強く感じ、私も何か役に立てればと思った」。自宅は国道42号沿いにあり、国道の向かい側には道の駅「椿はなの湯」がある。立地条件が良かったこともあり、思い切って工房(約20平方メートル)を開いた。

 栗山さんは「道の駅のお客さんがよく見に来てくれる。作品に対する感想も聞かせてもらえるため、作品づくりに役立っている。トンボはかつて、勇気と力をもたらす縁起物とされたと聞く。完成度を高め、将来的には販売したい」と話している。

最終更新:7月16日(土)16時45分

紀伊民報