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綾瀬はるかの魅力は天然だけじゃない…是枝監督が語る声の魅力

シネマトゥデイ 7月17日(日)18時56分配信

 是枝裕和監督が17日、ポレポレ東中野で行われた映画『いしぶみ』舞台あいさつに来場、女優・綾瀬はるかの魅力について言及した。

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 昨年、戦後70年特別番組として広島テレビが制作した番組を劇場用に再編集した本作。広島の原爆で命を落とした321名の生徒たちの残した言葉を、広島出身の綾瀬が朗読をしている。常々、観客との対話を大切にしている是枝監督は、この日も観客からの感想や質問に気さくに応じた。

 「綾瀬さんをどうして起用した?」という質問には、「声がいいですよね。これを作る前に『海街diary』でご一緒したんですが、滑舌がいいし、シンプルで聞きやすい。おなかから声が出ているので、声を張らなくてもよく聞こえる」と返答。さらに「普段、見ていると天然な面ばかり語られがちですが、女優としてのポテンシャルが高い。それから広島出身ということで、真っ先に思い浮かびました」とコメントすると、「のどが強いというのも大きな理由。朝早くから夜中まで、ずっと読み通しだった。普通、ご飯を食べると声が変わってしまうんですが、彼女は声が変わらない。その強さにも甘えてしまった」と綾瀬を称賛する一幕も。

 映画監督・松山善三が演出を、広島出身の女優・杉村春子が朗読を担当した1969年に放送されたドキュメンタリー番組の傑作「碑」をリメークした本作に、「杉村春子さんの朗読を見て、60年代とはいえ、よくこんなストイックなものができたなと尊敬します。いかに今のテレビがここから離れてしまったか。二十数年、テレビに関わった人間として、どこまでこのストイックさに迫れるか」とそのチャレンジについて語った是枝監督。

 再現ドラマや記録映像に頼ると視聴者が想像しなくて済む。だからこそ想像力を大切にすることがオリジナルへのリスペクトだと語る是枝監督。「オリジナルは着物姿の杉村春子さんで、きっと子どもを失った母親なんだろうなと。でも綾瀬さんは母親じゃないなと思い、子どもたちを戦争に巻き込んでしまった学校の先生じゃないかと。だから悲しみだけでなく、自分に対する怒りも抱えて読んでくださいとお願いした」と振り返った。

 高校生以下は入場料500円となる本作。小学生と見られる子どもたちの姿も見つけた是枝監督は「これから夏休みだから。ぜひ感想を聞きたいです」と笑顔を見せた。(取材・文:壬生智裕)

映画『いしぶみ』はポレポレ東中野ほか全国順次公開中

最終更新:7月17日(日)18時56分

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