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東京五輪をテロから守るキーワードは「さりげなく、かつ高精度に」

ニュースイッチ 7月17日(日)9時19分配信

「スポーツ×テクノロジー」相次ぐ先進技術の実証実験

 2020年の東京五輪・パラリンピックで想定されるリスクはテロ、サイバー攻撃、熱中症、地震と数多い。「東京五輪・パラリンピックは過去最大の警備体制を想定している」と東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の今井勝典警備局長は明言する。

 近年の五輪・パラリンピック大会は選手団や観客を合わせて30万人規模となる。特定エリアならば人の出入りを管理すればよいが、これだけの規模になると、いつどこで何が起きるかが分からない。このため、情報通信技術(ICT)を活用して、スポーツ大会や大規模会議を安全で効率的に運営する先進技術の実証実験が日本で相次いでいる。

 2月開催の「東京マラソン2016」。警視庁はNECの協力を得て、群衆映像から不審な動きを見つけ出す「群衆行動解析技術」を検証した。混雑状況を高精度にリアルタイムに検知し、人の目では分かりにくい異変をいち早くとらえる。

 東京マラソンでは一般ランナーと並走する警察官(ランニングポリス)にウエアラブルカメラを装着し、走っているランナーの映像を警視庁に即時送信する実証実験も行った。 観衆がスマートフォンを一斉に操作すると、通信帯域が混雑する。こうした状況下でも「先を予測し、帯域に合わせて映像のコマを間引きして途切れさせないようにする」(鈴木浩NEC東京オリンピック・パラリンピック推進本部長)技術がカギとなる。

 5月の伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)の前後には、東京都内の特定エリアで画像解析技術を活用した先進警備システムの実証実験をした。群衆行動解析技術に加えて「既設の監視カメラの映像で一定時間置き去りにされている不審な箱や紙袋を自動検知する技術を検証した」(鈴木本部長)。

 世界情勢が揺れる中で、テロ対策の重要性が増すのは言うまでもない。20年の東京大会は競技場と居住空間が近く、警備の難易度は高い。人の目が及ばない領域ではICTによる自動監視への期待は大きい。

 今井警備局長は東京五輪のセキュリティーについて「オールジャパンでアスリートがもたらす感動を守る」と官民一体での警備を強調する。ただ警備が厳し過ぎると、大会に水を差すことにもなり兼ねない。「さりげなく、かつ高精度に安全を守るのがICTの役割」(鈴木本部長)であり、五輪から生み出される有益なレガシー(遺産)として期待される。

最終更新:7月17日(日)9時19分

ニュースイッチ

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