ここから本文です

縄文人が貝塚を神聖視か 県内初、蓮田の貝塚から魚の“耳石”発見

埼玉新聞 7月17日(日)10時30分配信

 埼玉県蓮田市は、同市黒浜にある国指定史跡黒浜貝塚から魚の骨の一部「耳石」が100点以上まとまった形で発見されたと発表した。スズキの頭部にある耳石で、今から約6200年前の縄文時代前期のものとみられる。魚の耳石が発見されたのは、県内で初めて。今回の発見によって、縄文人が黒浜貝塚周辺の浅瀬で魚を捕まえていたことなどが推測されるという。

 市教委などによると、耳石が見つかったのは縄文時代の遺跡の黒浜貝塚「4号住居跡」。昨年9月から今年1月まで、市教委が発掘調査を実施している。これまで同じ住居跡からは縄文犬や魚骨、甲殻類などが見つかっているという。

 耳石は体のバランスを保つ働きがあり、頭の骨の中に左右一つずつある。朽ちにくく、魚の種類、年齢、大きさなどの特定が可能だ。しかし、3~5ミリほどと小さく、識別することが困難。目の細かなふるいを使って整理作業を行っていて発見し、専門機関の鑑定で耳石と確認された。

 市教委によると、耳石がまとまって発見されたことから「貝塚が生命のよみがえりを願う神聖な場所であったことなどが想定できる」という。今後は「黒浜縄文人の生活や貝塚の意義についても分析、検討を進めていく」としている。

 耳石は市文化財展示館(同市黒浜)で展示中。県立さきたま史跡の博物館(行田市)でも8月31日まで展示している。

最終更新:7月17日(日)10時30分

埼玉新聞