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ジャズ“伝説”再現 名手が迫力の演奏で魅了

カナロコ by 神奈川新聞 7月17日(日)7時3分配信

 1950年代に横浜・伊勢佐木町のクラブで繰り広げられたジャズの“伝説の一夜”を再現する「横浜モカンボセッション2016」が16日、横浜にぎわい座(同市中区)で開かれた。ジャズの名手らが往時を振り返るトークや迫力のジャムセッション(即興演奏会)を披露し、約250人の観客を魅了。戦後の高揚感とジャズが溶け合い、半世紀以上にわたり語り継がれる歴史的ステージを今に伝えた。

 「モカンボ」は伊勢佐木町にあったナイトクラブ。53年から54年にかけ、後に国内外で活躍するジャズ奏者らが閉店後に集まり、ジャムセッションを行った。セッションは後にレコード化され日本ジャズの転換点と評されており、伝説の一夜を「横浜のジャズ遺産」にしようと、ジャズ喫茶ちぐさや吉田衛記念館など中区の5団体がこの日のイベントを企画した。

 ステージでは、当時のセッションに参加し、84歳の今も現役アルトサックス奏者の五十嵐明要(あきとし)さんが「店が終わった午前0時ごろから始発電車の時間まで演奏した」と回顧、62年前の熱気を懐かしんだ。

 元ポリドール・レコードの岡村融さんはジャムセッションをLP、CD化した経緯を語り、当時のキーマンだったピアニスト故・守安祥太郎さんが「ソロで立ち上がり、後ろ向きでピアノを弾いた」とのエピソードを披露。音楽評論家の瀬川昌久さんは「当時のセッションは演奏家が切磋(せっさ)琢磨(たくま)する熱情の表れ。今の日本のジャズに継承されていることに意義がある」と語った。

 ジャムセッションでは五十嵐さんをはじめ、中村誠一さん(テナーサックス)、板橋文夫さん(ピアノ)ら国内の一流・若手のジャズ奏者19人が、三つのグループのメンバーを入れ替えて即興で合奏やソロ演奏し、観客を沸かせた。

最終更新:7月17日(日)7時3分

カナロコ by 神奈川新聞