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ネイバー創業者「LINE成功の秘訣は切迫感」

ハンギョレ新聞 7月17日(日)7時11分配信

記者懇談会でLINE上場の所感語る 「ニューヨーク証券市場の鐘を鳴らし胸熱く」 「LINE設立後、初めて資金に余裕」 「新技術確保に優先投資」

 「泣くな」
 「英語インタビューで苦労しています」

 14日夜、ニューヨーク証券取引所で開かれるLINE(ライン)のニューヨーク証券市場上場記念で鐘を鳴らす儀式の映像をテレビで見ていたネイバー創業者のイ・ヘジン理事会議長は、現場にいたシン・ジュンホ・グローバル最高責任者とLINEでこのような内容をやり取りした。イ氏は15日、江原道春川(チュンチョン)のデータセンター「閣」で記者懇談会を開き、こう伝えたうえで「鐘の音に胸がいっぱいになった」とLINE上場の所感を明らかにした。イ議長はシン・グローバル最高責任者と共にモバイルメッセンジャーサービスのLINEを作り成功させた。イ氏はLINEの会長も兼務している。

 ネイバー日本の子会社のLINEは15日、ニューヨーク証券市場と東京証券市場に華麗にデビューした。上場初日の株価がニューヨーク証券市場では一株41.58ドル、東京証券市場では4345円を記録した。それぞれ公募価格(32.84ドル、3300円)に比べて27%、32%高い。約6兆5千億ウォン(6100億円)と予想されたLINEの時価総額は10兆ウォン(9350億円)に迫ることになった。韓国企業が別途の事業のために外国で作った子会社が、ニューヨークと東京の証券市場に同時上場されたのは今回が初めてだ。LINEは今回の上場で1兆5千億ウォン(1400億円)の資金を確保できることになった。

 イ氏は「LINEの設立以来、初めて資金に余裕を持つことになった。新技術の確保を通じて新たな跳躍を試みることが可能になった」として「確保した資金は、新技術の開発に投資する」と話した。自主開発を強化し、新技術を開発中の企業に対する投資と吸収合併に乗り出すと話した。そのうえで「LINEが米国のWhatsApp(ワッツアップ)や中国のWeChat(微信)など強大なバックを持つメッセンジャーと競争し、既存の市場を守りながら北米やヨーロッパなどに手を広げるためには、新技術の確保が何より重要だ」と説明した。

 イ氏は「切迫感こそがLINE成功の秘訣」と明らかにした。韓国の市場はとても小さく、生き残るためには国外で何かを成し遂げなければならないという切迫感が、LINEを成長させた動力だと話した。彼は東日本大震災の時も東京の日本法人の事務室に留まり、LINEサービスの開発を督励した。共に留まったネイバーの社員は「余震の度に机の下に頭を押し込み、自宅で地震で死ねば、死んだ事実さえもわかりにくいとして事務室に泊まり込み一緒に開発した」と当時の状況を伝えた。

 イ氏は「今でも米国の巨大インターネット事業者は恐い」と話す。「動画サービス市場はユーチューブ、SNSはフェイスブック、写真サービスはインスタグラムが独占しつつある」とし、「それぞれ毎年数十兆ウォン(数兆円)の売上と数兆ウォン(数千億円)の利益を上げるこれらの事業者と、どうすれば競争し生き残れるかを考える度に怖くなるし、苦悩が絶えない」と話した。さらに「(韓国では)ネイバーを恐竜と言っているが、グーグルと比較してみてください」、「昨日の朝も『ポケモンGO』というゲーム旋風の記事を見て驚いた」と話した。

 ネイバーの創業者であり理事会議長を務め、LINE創業者で会長を兼務しながら、どんなビジョンと経営哲学を持っているかとの質問には「そのようなものはない」と言い切った。イ氏は「ビジョンが強ければ、他人に説明する時は良いが、動いたり変化する時には障害物になる」として、「3年後、あるいは5年後にネイバーとLINEがどのような姿に成長するかと訊かれても答えられない。経営哲学も同じこと」と話した。

 イ氏は「プロゴルファーのパク・セリの成功が『パク・セリ・キッズ』を量産したように、LINEの成功が多くの『LINEキッズ』を作り出すことを期待する」と話し、「第2、第3のLINEが北米やヨーロッパ市場に挑戦し、成功できるように踏み石の役割を果す」と明らかにした。また「シン・ジュンホ・グローバル最高責任者の場合、各種のリスクを甘受してLINEを成功させた結果、ストックオプションで私より多くの金を稼げるようになった。良い前例が作られたので、多くの挑戦者が生まれると見る」と話した。

グーグルの地図データ国外搬出申請に 
「ネイバーが同じ事をしたらどうなるか」

 イ氏は、グーグルの地図データ搬出申請に対しても大胆に苦言を呈した。「正しい企業なら該当国で発生した売上に対して正当に税金を払い、ユーザーデータをどこに置き、どのように使っているかを明らかにすべきだ。韓国にサーバーを置いてビジネスをしろということであり、サービスをするなということではない。グーグルの技術力ならば、韓国にサーバーを置くことは何でもない。企業が守るべき道理は守らず、法を変えろと言うのは話にならない。仮にネイバーが同じ事をしたら、政府やマスコミが黙っているか」

キム・ジェソプ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:7月17日(日)7時11分

ハンギョレ新聞