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3万年前の日本人ルート探れ 草舟2隻で検証開始 与那国―西表島

琉球新報 7月18日(月)5時0分配信

 【与那国】3万年前の人類が日本列島に入ってきたルートを探る国立科学博物館のプロジェクトで、草舟による渡海を検証する準備を進めていた研究チームは17日、与那国島-竹富町西表島間の航海を始めた。同午前7時ごろ、草舟2隻が与那国島南側のカタブル浜を出航。ただ潮の流れが速く、夜の航行は中止し、18日午前5時に再開することを決めた。
 草舟はそれぞれ7人乗りで挑戦。こぎ手は与那国島と西表島の住民ら。時速は2キロで、進路は当時を想定し機器は使用せず、太陽や星の位置、風向き、島影などを頼りに、交代要員を乗せた伴走船が追走しながら、直線距離で約75キロ東方の西表島を目指している。
 航海は早くて30時間を想定していたが、潮の流れが速く、草舟は北に流される状況で、午後3時に進路の修正を図るため、一度乗員を伴走船に乗せるとともに草舟を南へけん引。その後夜を迎えたため中断した。
 3万年前の渡海を再現するため、チームは与那国島に自生する植物ヒメガマを束ねて、丸太のような形にし、2個並べ組み合わせることで、全長約6メートル、幅約1メートルの草舟を手作りした。
 日本列島に人類が入ってきたルートの一つと考えられる台湾から与那国島への航海を再現するプロジェクトで、チーム代表の海部陽介・国立科学博物館人類史研究グループ長は「有力候補のルートとみている。一つの可能性を検証したい」と成功を期待した。来年7月には台湾から与那国島までの100キロ余の航海を予定している。

琉球新報社

最終更新:7月18日(月)5時0分

琉球新報