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【解説】イギリス兵訓練、法的根拠なし 安保条約で正当化されず

沖縄タイムス 7/18(月) 15:40配信

 米軍は戦後、軍事占領下の沖縄で多数の外国軍を訓練していた。ベトナム戦争中は南ベトナム、タイ、韓国の部隊が北部訓練場でジャングル戦闘訓練を受けていたことが明らかになっている。
 本土復帰を控えた1971年12月、日本政府はこうした訓練が日米安保条約下ではできなくなることを伝えた。しかし、実際には米国以外の第三国軍による訓練の兆候はあった。
 83年には韓国軍が嘉手納基地で「弾薬装着競技」に参加していたことが問題化した。昨年8月、うるま市伊計島沖で起きた米陸軍ヘリ着艦失敗事故では、米陸軍参謀総長が「いくつかの国の特殊部隊」が現場にいたことを認めている。
 今回、本紙による英国政府への情報公開請求で、第三国軍訓練の動かぬ証拠が明らかになった。アジアから遠く離れた英国軍の訓練であり、「極東の平和と安全の維持」をうたう安保条約の下では全く正当化されない。
 日本は、朝鮮戦争時の「国連軍」参加国とは米国と同じように地位協定を結び、入国審査の免除や裁判権の所在などを定めている。だが、今回のように国連の任務と無関係な第三国の兵士が日本にいる法的根拠は一切なく、大きな問題がある。
 今回、入国が明らかになったのは2人だけだが、今後の先例となりかねない。英国以外の第三国軍がすでに日本国内で訓練している可能性もある。
 日本政府が実態を把握していないのなら、米国に安保条約の順守を求める必要がある。万が一、知りながら黙認しているとすれば、「沖縄の負担軽減」が空約束であることを示す証拠が、また一つ積み重なることになる。(ジョン・ミッチェル特約通信員)

最終更新:7/18(月) 15:40

沖縄タイムス

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