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始まりは「戦争孤児」 沖縄の子どもの貧困 連鎖断ち切る 法律活用を

琉球新報 7月18日(月)14時54分配信

 【沖縄】子どもと女性の貧困の連鎖を断ち切るために―をテーマにした講演会(沖縄市男女共同参画センター主催)が8日、市住吉の同センターで開かれた。沖縄子どもの貧困解消ネットワークの共同代表、山内優子さんが、沖縄戦後のコザ孤児院設置に始まる子どもの貧困の歴史的経緯や制度的対策などについて講演した。

 戦災孤児に始まり、今に至るまで後手に回る貧困対策について、山内さんは振り返った。「コザ孤児院が1945年5月19日に設置されるが、7月下旬には800人を超え、米軍も想定外の数に服も用意できない状態だった」と説明した。児童福祉法の制定、母子寮設置、児童館建設など、県外と比較し遅れる施策の数々が、今の貧困につながる遠因と指摘した。

 今の子どもの貧困の特徴について、ひとり親世帯が全国一多く、不良行為補導少年が全国の6倍、中学卒業後の進路が決定しないまま社会に出される―点を挙げた。

 貧困状態の母子への施策については「DV被害を受けた母子のため母子生活支援施設を早急に設置し、心身共に支援する。夜働く母子・父子世帯のため子どもを預かるトワイライトステイを実施し食事や学習、入浴支援をする」などを提示した。

 山内さんは「児童福祉法に基づく母子寮など、今ある法律を活用して貧困から守る事業が必要」と強調。貧困にある子ども、若者のためには「児童館などを活用して食事を提供する夜の居場所をつくり、学習支援もする。中卒や高校中退者には学び直しや育て直し、職業前訓練が大切」と話した。

琉球新報社

最終更新:7月18日(月)14時54分

琉球新報

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