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「円安と円高」についてちゃんと説明できますか? 外貨投資のリターンとリスクとは

ZUU online 7月18日(月)15時10分配信

今では多くの人が使っているiPhoneやMac。実は時々値上げしていることをご存知でしょうか。

例えば、iPhone 6やiPhone6 Plusは、2014年11月に10%以上値上げしています。iPhone 6の16GBで6万7,800円が7万5,800円へと8,000円の値上げ、128GBで8万9,800円が9万9,800円へと1万円の値上げが当時行われました。

またMacに関しても2015年3月10日に値上げを行っています。Mac(15インチ、2.5GHz Retinaディスプレイ)は24万8,800円(税別)が28万2,800円と3万4,000円も値上げとなったのです。実に13.7%もの上昇です。

値上げの主な理由は為替レートです。円安(ドル高)へと大きく動いたことが挙げられます。

■円安・円高とはどういうことか?

円安になればなぜ価格が上がるのでしょうか。

為替レートは刻々と変動していますが、円安や円高は、「価格」が高くなるとか安くなることを示すというよりは、本来は日本円の「価値」が下がったか上がったかということを示しています。

例えば、1ドル=120円から100円になったとしましょう。この場合には日本円の「価値」が上がったことを意味します。海外の100ドルの食品を輸入した場合、これまで1万2,000円かかっていたものが1万円で買えることになります。同じ100ドルの食品を輸入するのに円の支払いが少なくて済んだのは、その分円の価値が高まったからです。これを「日本円の価値が上がる=円高」といいます。

一方、1ドル100円から120円になれば、100ドルのものを買う時の金額は1万円から1万2,000円へ上がります。先ほどとは逆に、同じ100ドルのものを輸入するのに、円の支払いが増えています。これは円の価値が下がったからで、「日本円の価値下がる=円安」という言い方をします。

iPhoneやMacの事例は、円安(ドル高)へと為替が動いたことが値上げにつながったわけです。2014年9月には1ドル109円前後であったものが、2014年11月には1ドル116円前後へと円安へなったことが当時の値上げの背景にあるわけです。

日本人から見れば、輸入する際には円高のほうが価格は安くなります。これは企業においても同じです。輸入を中心に行う輸入企業では、円高に振れたほうが取引金額を抑えることができます。一方、輸出を中心に行う企業では、円安に振れたほうが取引金額も増えて利益も多くなります。

為替レートは様々な理由で動きますが、「円」は世界的にも信用度の高い通貨と言われています。そのため、米国や欧州において経済の先行き不安のニュースが出ると、世界経済情勢が不安定になることを恐れて信用度の高い円が買われる傾向にあり、円高となります。2016年年初の世界経済情勢不安から円高へと振れたのはこうした理由があるからです。

■「外貨を持つ」という選択肢もある

円高、円安はこうした普段の生活にも影響を与えていることを説明してきました。これらの動きは外貨で投資を行う商品にも影響を与えます。

外貨で投資を行う商品には、外貨預金、FX、外貨建て個人年金などがあります。これらはいずれも外貨に投資するものです。FXは手元の資金を元手に、その10倍、25倍といった額の取引を可能とする、外貨への投資手法です(これを「レバレッジをかける」といいます)。また外貨建て個人年金は毎月掛金を支払い、それをもとに外貨で運用し最終的に年金として受け取る金融商品です。

こうした金融商品に共通することは、円高時にドル(またはドル建ての商品)を買って、円安になって売れば利益が出ることです。為替で得られる利益(差益)や売買益を「キャピタルゲイン」といいます。なお、FXの場合にはドルを買うほか、ドルを売る(円を買う)ことからも始められますので、この場合円高になった時に利益を得ることができます。

外貨預金では利息がもらえます。FXでも日々保有することで、金利の差益を受け取ることができます(スワップポイント)。この他、分配金や配当金なども該当しますが、保有することで受け取ることができる利益を「インカムゲイン」といいます。

■外貨投資のリスク・デメリットとは

ただし、リスクやデメリットもあります。想定と逆に円高が進んだ場合には損失が発生します(為替リスク)。それ以外にも金融商品である以上、金利の変動(金利リスク)や政治情勢などに影響を受けるカントリーリスク、売りたくても売れない(買い手が居ない)流動性リスクなどが存在します。

例えば、米国が金利を上げればドル高へとつながりますが、想定よりも金利を引き上げるペースが遅ければドル安(円高)になる恐れがあります。戦争などが起きた場合には、信用度の高い通貨である円が買われ円高になる恐れがあります。外貨建て商品の場合、売却できてもすぐに現金化できない(現金化できるまでに数日かかる)といったこともリスクといえるかもしれません。

冒頭でiPhoneの例を紹介しましたが、為替の変動は、普段の生活においても価格面で影響を与えます。そのため、私達は、特に外貨投資をしていなくても、為替リスクにはさらされているのです。外貨そのものを購入するかどうかは別としても、資産の一部をこうした外貨建て金融商品にし、円安になった場合に備えるという方法もいいのではないでしょうか。(提供:お金のキャンパス)

最終更新:7月18日(月)15時10分

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