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米インディペンデントフィルムのプロデューサーが講義開催、「七人の侍」の魅力とは

映画ナタリー 7月18日(月)20時3分配信

「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016」内の企画「SXSW TOKYO SCREENING WEEK」が東京・新宿シネマカリテにて開催中。7月17日に、映画プロデューサーのジョン・ピアソンによる来日特別セミナーが行われた。

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「SXSW TOKYO SCREENING WEEK」は、アメリカ・オースティンで毎春開催される音楽や映画の複合フェスティバルSXSW(サウスバイサウスウエスト)の映画部門に出品された作品から、選りすぐりの7作を上映するもの。

リチャード・リンクレイターやスパイク・リー、マイケル・ムーア、ケヴィン・スミスらの監督作でプロデューサーレップを務めてきたジョン・ピアソン。90分にわたる特別講座では、現代の映画制作について「フィルムを使っていた過去の環境に比べると、そこまでお金をかけなくても映画制作が可能になり、簡単に制作できるツールも充実しています。しかしこれだけ簡単に映画が作れるようになってしまうと、逆に作品の数が増えてしまい、その中で目立つことが困難になっています」と語る。続けて「過去の作品はたくさん観て学ばなければなりませんが、コピーされた作品は評価されません。つまり過去の作品を参考にしながらも、オリジナルの作品を制作することが一番難しいところであり、かつ一番大切なことなのです」と述べた。

そのほか講座ではムーアとの出会いや、サンダンス映画祭に出品された「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の製作秘話などが明かされた。さらにQ&Aコーナーでは、来場者から「海外の方は日本映画のどういったところに心惹かれますか?」という質問が。ジョン・ピアソンは「初めて観た海外作品が『七人の侍』でしたが、西部劇のようにアメリカ人の私でも共感できる要素がいくつもある世界観でした。舞台はまったく違えど、共感できる要素があるということが世界で評価されるには重要なポイントだと考えています」と答えた。

またこの日はSXSW FILMのディレクターであるジャネット・ピアソンもセミナーを行った。ここでは毎年2500本もの応募があるSXSW FILMで、自分の映画を披露するための方法やエントリーの仕組みを説明。ジャネット・ピアソンはその評価に関して、「いくつかポイントがあります。観客が気に入る作品なのか、批評家が気に入る作品なのか、次世代の才能と呼べる作品であるか、多様性のある作品であるかなど、クリエイターは誰に観られる作品なのか、誰に広めたい作品なのかを意識しながら、撮影の間も戦略を立てなければなりません。また日本映画は翻訳に時間がかかるので、早めのスケジューリングが重要です」と話した。

「SXSW TOKYO SCREENING WEEK」は7月22日まで開催中。明日19日以降は濱田岳主演の「サケボム」や、「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」「FRANK -フランク-」「ロアー」を上映する。

最終更新:7月18日(月)20時3分

映画ナタリー

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。