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政府、経済対策の骨格固める。所得増で消費喚起へ

日刊工業新聞電子版 7月18日(月)10時50分配信

中小企業への資金繰り支援やリニアなど中長期視点で内需拡大

 政府は7月末にも策定する経済対策の骨格を固めた。雇用保険料引き下げや最低賃金引き上げなどで個人消費を喚起するほか、リニア中央新幹線の全線開通前倒しなど中長期の視点でも内需拡大を促す。政府系金融機関が低利融資する財政投融資を活用し、中小企業対策も講じる。

 4年ぶりの建設国債発行を視野に入れる経済対策は、10兆円超が見込まれる2016年度第2次補正予算案に盛り込み、9月にも召集する臨時国会に提出する。

 労使が負担を折半する雇用保険料を引き下げるほか、最低賃金(時給)は16年度に3%(24円)引き上げを目指す。また公明党が政権公約に掲げたプレミアム(特典)付き商品券・旅行券発行なども検討。国内総生産(GDP)の6割を占める個人消費を喚起する。

 さらに長時間労働の是正や育児支援、現行25年の年金受給資格期間の10年への短縮なども講じる。安倍晋三政権が推進する働き方改革や将来所得への不安を解消する中長期の施策も打ち出し、所得増による消費拡大を促していく方針だ。

 中長期を見据えた施策は、消費喚起以外でも講じる。訪日外国人旅行者(インバウンド)の拡大や、農産物輸出促進に向けたインフラ整備に加え、リニア中央新幹線の計画前倒し(45年に予定する東京―大阪間の全線開業を最大8年前倒し)などを実施。日本の“稼ぐ力”を強化しつつ、公共事業の前倒し執行により内需を喚起する。

 他方、英国の欧州連合(EU)離脱問題に伴う先行き不安に対処し、中小企業への資金繰り支援も打ち出す。同支援やリニア中央新幹線などの公共事業の一部は財政投融資の活用を予定する。財源不足を補うため、4年ぶりの建設国債発行も視野に入れる。

最終更新:7月18日(月)10時50分

日刊工業新聞電子版