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乳がん、ホルモン療法の影響 化粧やパック、マッサージ効果的

山陽新聞デジタル 7月18日(月)12時25分配信

 乳がんのホルモン療法中の生活への支援について、おおもと病院(岡山市)のがん看護専門看護師の森川華恵さんに寄稿してもらった。

 乳がんは、局所療法である手術や放射線療法に加え、全身療法である薬物療法を組み合わせて治療する場合が多いです。他臓器への転移がないと画像などで診断されていても、病理結果によって、既に起こっているかもしれない微小転移を根絶し、乳がんを完全に治すことを目指して治療します。

 薬物療法には、ホルモン(内分泌)療法や化学療法、分子標的療法の3種類があります。単独で行うこともあれば3種全てを併用することもあります。今回は、ホルモン療法中の生活支援についてお示しします。

 ホルモン療法とは、乳がん細胞の増殖に必要なエストロゲンの合成を抑制したり、エストロゲン受容体をブロックして、エストロゲンとがん細胞が結合できなくすることです。

 治療のメリットは、他の薬物療法に比べると、副作用症状の出現が少ないことです。デメリットは、治療期間が長いことやホルモン療法中は妊娠できない、ホルモンの依存性がない約3割の乳がん患者さんには、治療効果が期待できない―などです。

ホルモン療法による影響

 抗ホルモン剤の副作用によるホルモンバランスが崩れることで、ほてりやのぼせ、発汗、関節痛や手のこわばりなど、更年期障害様の症状が出現することがあります。これらの症状は、薬に体が慣れるとともに、治ることもあります。また、卵巣機能の低下による月経の消失、膣(ちつ)内の乾燥など膣内環境の変化や性欲の低下などを自覚している場合もあります。

 さらに、骨密度の低下や、子宮内膜がんもわずかな頻度で高めると報告があるため、骨密度検査や婦人科検診を定期的に年に1回程度受けることを推奨しています。子宮内膜がんになる確率は、乳がんの再発・転移を予防する効果に比べると少ない確率です。不正出血などある時は、すぐに主治医に相談しましょう。

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最終更新:7月18日(月)12時25分

山陽新聞デジタル