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沖縄のホテル・観光施設、ムスリム対応で二分化する背景は

沖縄タイムス 7/19(火) 6:51配信

 沖縄県がまとめた2015年度「ムスリム受入に関する実態調査」によると、県内のホテルや観光施設など190カ所の37%が「今後ムスリム(イスラム教徒)を受け入れたいとは思わない」と答え、「受け入れたい」(36%)という施設と二分化している実態が明らかになった。報告書では「ムスリム市場に期待はあるものの、外国客や国内客の対応に追われ、現時点では受け入れの必要性を強く感じていない」と分析している。(政経部・平島夏実)
 「受け入れたい」の割合は前年度と同じだった一方、「思わない」は11ポイント増えた。「分からない」は7ポイント減っており、各施設の姿勢がより明確になったといえる。
 受け入れたいと思わない理由(複数回答)は「自社の施設、サービスでは難しい」が最多で83%。ほかに「まだ限られたマーケットなので必要性を感じない」(15%)、「従業員の負担が増える」(12%)、「政治や経済などの外的要因に左右されやすい」(3%)と続いた。
 一方、受け入れたいと思う理由(同)は「新たな市場開拓が期待できる」(83%)、「国内客が少ない時期の対策になる」(15%)、「市場リスク分散」(7%)など。
 受け入れをためらう施設では礼拝や食事など施設・サービスの提供に懸念を感じているが、実際には戒律をどの程度守るか個人差があるという。
 名護市の「ゆがふいんおきなわ」は日本アジアハラール協会から14年9月、県内で初めて「ムスリム・フレンドリーホテル」に認証された。戒律を守っていることを示す「ハラール」の食事を朝昼とも最低2品準備し、礼拝用の敷物やキブラ(方角を調べるコンパス)も貸し出す。専用の調理器具や食器は購入したが、新たな投資や負担を最小限に抑えるため、礼拝室や専用調理場は設けていない。
 認証以来、ムスリムの受け入れは宿泊が15人、食事の立ち寄りが約120人。
 同ホテルは「戒律に厳格な人は旅行自体を避けると聞いた。戒律に緩やかな『フレンドリー』のレベルでも十分喜んでもらっている」と話している。

最終更新:7/19(火) 6:51

沖縄タイムス