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中国の農家が感動した、日本企業の忍耐力 「5年放置した土地が、まさか…」 ネット上で称賛の声

withnews 7月20日(水)7時0分配信

 「大金を払って借りた土地を放置した日本企業を、中国人が笑いものにしていたら…」。最近、中国のSNSで日本の農業にまつわる「感動話」が話題になっています。中国版のLINE「WeChat」では、10万を超える閲覧数と15000の「いいね」を獲得。食の安全と、農業への視野を広げるエピソードとして、中国人に広まっています。

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せっかく借りた土地を放置

 2006年、日本企業が中国の山東省莱陽市で100ヘクタールの土地を20年契約でレンタルしました。

 せっかくレンタルした土地でしたが、最初の5年間、日本企業は何もしませんでした。放置された土地には野草が生い茂る状態に。地元の農民は、不思議に思い「何か地下に宝物でも埋蔵したのではないか」と思った人もいたそうです。

 5年後、変化が起きます。生い茂った野草を牛が食べ、牛乳が生産できるようになったのです。そして、牛糞が良質な有機肥料として土地を肥沃にしました。

「植える前はまず土を作る、土を作る前には人間を育てる」

 最初は放置され、何も生み出さなかったこの土地。地元の農民の笑いものになっていましたが、5年後、気付けば良質な牛乳の産地に生まれ変わり、さらに、イチゴ、トマト、トウモロコシが北京や上海の高級スーパーの店頭へと並ぶようになったのです。

 牛乳やイチゴは、他の産地に比べ数倍の値段に。笑っていた農民たちは、感心せざるを得ませんでした。

 ネット上では日本側の責任者の話が紹介されています。

「植える前はまず土を作る、土を作る前には人間を育てる」

 食品の安全に注目が集まる中国では、日本企業の農業に対する考えが、心に染みる話として広まっています。

最高指導者から舞い込んだ相談

 ネットで広まった文章に日本企業の名前は出てきません。調べたところ、中国を感動させた企業はアサヒビールの子会社「朝日緑源」でした。

 なぜ、アサヒビールが中国で農業を?発端は2003年にさかのぼります。

 当時、山東省の最高指導者で、現在は中国共産党の最高指導者の1人、張高麗氏がアサヒビールに相談を持ちかけます。

 山東省は農業が盛んですが、土地がやせており、生産性向上が課題でした。そこで、山東省に工場があったアサヒビールに協力を仰いだのです。

 アサヒビールは、土壌や水、栽培環境などを調べ、最適な土地として山東省莱陽市を選び「朝日緑源」を2006年に設立しました。

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最終更新:7月20日(水)7時0分

withnews