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ゴールドマン・サックス、米国の原油増産で10万件の雇用創出を予想

ZUU online 7月19日(火)7時10分配信

原油価格回復の兆しと生産量増加を受け、米ゴールドマン・サックスは「2018年までに10万件の雇用口が創出される」と見こんでいる。

堅調な需要の増加と非OPECの減産、ドルの低迷などが効を成し、原油先物相場は順調に上向き傾向。米国はすでに生産量を再び増やし始めており、今後労働力の拡大が必須となる気配が濃厚だ。

高賃金雇用である油田採掘産業が復興すれば、米国全土で景気拡大も大いに期待できる。

■生産量増加にともない稼働リグも急増中

世界一の原油備蓄量を誇る米国。ノルウェーのエネルギー会社、Rystad Energyの調べでは、その規模はサウジアラビアやロシアをはるかに上回る、2640億バレルと報告されている。

過去1年半にわたり、底なしの大暴落に見舞われた原油先物相場。下落に次ぐ下落で、今年に入ってからは1バレル26ドル(約2725円)まで低下。しかし底堅い需要の伸びを維持する一方で、価格回復策として非OPECが減産に転じたことなどで、3月には40ドル(約4192円)台に回復。上昇下降を繰り返しながら、7月16日現在は46ドル(約4821円)台に落ち着いている。

価格の上昇とともに、暴落期には減少していたリグ(油田の掘削施設)稼動数が増加。6月の稼働数は400基弱だったが、このまま順調に回復を見せれば生産量に追いつくために、少なくとも700基の稼働が必要になるという。各基に120人から150人の労働力が必要となるため、大量の雇用口が創出されるというわけだ。

ゴールドマンは来年末には稼働リグ数が909基に達っし、1日平均生産量も2016年第4四半期からの1年間で、60万バレルから70万バレル上乗せされると予測している。

■採掘業は平均所得より8割増の高収入

米エネルギー省の発表によると、米国の原油生産量は昨年4月の1日平均970万バレルをピークに、今年4月の平均は890万バレル(8%減)まで抑えられている。

しかし価格が50ドル(約5241円)に達する兆しが見えると、パイオニア・ナチュラル・リソーシズやRSPパーミアンといった大手採掘会社が、リング稼働数増加に切り替えて巻き返しを図りだした。

こうした追い風を背に、ゴールドマンは第2四半期の予想平均価格を45ドル(約4716円)、今年後半にかけては50ドルに引きあげ、原油需要も1日140万バレル(20万増)と強気な構えに一転している。

エネルギー・リクルート会社、CSIのジェフ・ブッシュCEOも、「価格が安定して産出量がさらに伸びれば、経験豊富な石油採掘業者が引く手あまたになるはずだ」と、油田採掘産業が人手不足に陥ることを確信している。

2014年夏場以降、原油価格の暴落を理由に多数の石油、ガス会社が人員削減を実施。その結果、17万人が職を失ったと報告されているだけに、米国の労働者に希望を与えることになるだろう。

リストラによって多くの採掘者が建設産業に流出しているが、給与面では大きな開きがある。ゴールドマンは、油田採掘業者の賃金が建設業者よりも63%、国民平均所得より84%も高い点を指摘し、米国の景気拡大にも大きく貢献することになると期待しているそうだ。(ZUU online 編集部)

最終更新:7月19日(火)7時10分

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