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ソフトバンクの大型買収で再び注目、ARMに期待される「IoT」って何?

THE PAGE 7月19日(火)14時40分配信

 ソフトバンクグループは7月18日、イギリスの半導体大手ARM(アーム)を日本企業では過去最大規模となる総額240億ポンド(日本円でおよそ3.3兆円)で買収すると発表しました。ソフトバンクは今回の買収の背景について、今後市場拡大が期待されるIoT分野への注目を挙げていますが、そもそもこの「IoT」についてご存じない方もまだ多いのではないでしょうか。

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世の中のあらゆるモノをネットに繋ぐ

 IoTとは、「Internet of Things」の略。日本語では「モノのインターネット」と呼ばれます。これまで、インターネットはパソコンやスマートフォン、タブレット端末、デジタルテレビなどを使って利用されてきましたが、これからは世の中のあらゆるモノをネットに繋ぐことで、新しいネット活用の方法や社会的価値を生み出していこうというのが、IoTの基本的な考え方です。

 私たちにとって、今一番身近なIoTは、スマートウォッチ「Apple Watch」に代表されるウェアラブル端末ではないでしょうか。時計というアナログなものをネットに接続できるようにしたことで、リアルタイムに様々な情報を腕元の端末で確認したり、また歩数や移動距離、消費カロリーといった自分の活動量データをネット上に保存したりすることができるようになりました。ドコモが販売している「ドコッチ」やKDDI(au)が販売している「マモリーノ ウォッチ」といった子供向けウェアラブル端末は、子ども用の時計をネットに繋ぐことで、子どもの現在位置の把握や安全の確保といったネットの新たな活用法を生み出しています。

IoTがもたらす可能性とは

 IoTがもたらす可能性には様々なものがありますが、中でも「データを計測する」「人やモノを見守る」という2つの価値には大きな期待が寄せられているほか、既に多くのアイデアが実用化されています。

 例えば、大きなスクランブル交差点に人の動きを把握するセンサーを取り付け、そのセンサーが計測した交差点内の人の動きや車の動きといったデータをネット上に送信したとします。ネット上に蓄積されたデータを分析すると、そこから混雑する時間帯の把握や人の流れが多い方向などを把握することができ、信号の動きを最適化したり交通事故の危険性が高い場所には必要な対策を施したりすることが可能になります。

 また、自動販売機をネットに接続し、自販機内の在庫の残量を把握できるようにすれば、販売業者は暑い夏の日でも品切れを起こすことなく的確に商品を補充することができるでしょう。また、遠く離れた祖父母の家にある温湿度計をネットに繋げば、熱中症のリスクが高まった際にすぐその危険性を把握できるかもしれません。

 実際、あるバス会社では運行中のバスの現在位置をGPSとネットを使って把握し、バスの到着を待つ利用者に教えるロケーションサービスを展開したり、ある自治体では高齢者に発信機を所持してもらい現在位置を電柱に取り付けたセンサーによって把握し、ネットを通じて位置情報を家族に伝えるサービスを展開したりしており、IoTは既に世の中に様々な便利なサービスを生み出して始めています。

 これまで、見ることができなかったものが見えるようにする、数値化できなかったものをデータ計測することによって新しい発見を見つけ出し、世の中を便利にする製品・サービスを生み出そうというのが、IoTが世の中にもたらす大きな価値のひとつなのです。

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最終更新:7月19日(火)19時16分

THE PAGE