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早実・清宮 父・克幸氏の誕生日祝う53号「そういう気持ち…ちょっとありました」

デイリースポーツ 7月19日(火)6時59分配信

 「高校野球西東京大会・5回戦、早実4-0国士舘」(18日、ダイワハウススタジアム八王子)

 昨夏甲子園4強の早実が、完封勝ちで準々決勝に進んだ。清宮幸太郎内野手(2年)は三回に今大会3本目、高校通算53号となる右越え2ラン。厳しい内角攻めや敬遠気味の四球で勝負を避けられる場面もある中で、主砲の仕事を果たした。21日の準々決勝では、昨年と同じく八王子学園八王子と対戦する。

 徹底マークを一振りで粉砕した。1点リードの三回1死二塁。初めて来たストライクを、清宮は逃さなかった。力みのないスイングから描かれた放物線は、右翼芝生席へ。千両役者の一発に沸く大歓声の中、淡々とダイヤモンドを一周した。

 「甘い球を一発で捉えられてよかった」。さして特別ではないように振り返った高校53号は、並外れた集中力と技術のたまものだ。初回第1打席の初球は、いきなり右の尻付近に死球。三回も最初の2球は外角への明らかなボール球。歩かされると思っても不思議ではないが「全くなかった。いつでも捉えられる準備はしていた」と、完璧なタイミングで3球目に反応した。

 もはや手がつけられない。国士舘バッテリーには、1球ごとにベンチからサインが出ていた。ホームランの打席も勝負を避ける指示。威圧感で手元を狂わせた。七回1死一、二塁では「高校ではあまりない」と、塁が詰まっているにも関わらず、敬遠気味に歩かされた。策が通じなかった国士舘・箕野監督は「すごいです」と、脱帽するしかなかった。

 父への祝砲でもあった。ラグビートップリーグ、ヤマハ発動機監督の克幸氏は、前日17日が49歳の誕生日。報道陣からの質問に「よく知ってますね」と、ようやく17歳らしい笑みがこぼれ「そういう気持ちは、ちょっとありました。よかったです」と、1日遅れのプレゼントを喜んだ。

 主将の金子が足をつり、八回の守備から途中交代。精神的支柱を欠いた終盤、誰よりも声を張り上げた。「自分は去年の経験がある。自分が、という気持ちが強くあった」と、チームの中心としての自覚は強い。準々決勝から会場は神宮へ。相手は昨年と同じ八王子学園八王子だ。「重なる部分はある。経験を生かせれば」。2年連続の聖地へ、あと3勝。怪物スラッガーの歩みは止まらない。

最終更新:7月19日(火)7時50分

デイリースポーツ

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