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上海株 上値が重い展開か

ZUU online 7/19(火) 17:20配信

■先週の中国株式市場

 上海株 大幅続伸 投資家心理の改善などを受け

◆先週の概況

先週の中国株式市場は大幅に上昇しました。上海総合指数が週間で2%超上昇したうえ、ハンセン指数も5%以上上げました。

節目の3,000ポイントを回復した上海総合指数は、冴えない貿易統計が嫌気され売りに押される場面もみられましたが、その後も3,000ポイントを割り込むことなく底堅く推移し2.2%上昇しています。

■香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

◆上昇

親会社による持ち株比率の引き上げを受けて石炭のシェンホアエネルギー(中国神華能源・01088)が週間で10%超上昇しました。また、保険のピンアンインシュアランス (平安保険・02318)やチャイナライフインシュアランス(中国人寿保険・02628)なども大きく買われました。

さらに、投資家のセンチメントが改善するなか、カジノのサンズチャイナ(金沙中国・01928)やギャラクシー・エンターテインメント(銀河娯楽・00027)も堅調に推移しました。

◆下落

先週ハンセン指数構成銘柄のうち下落したのは2社に留まりました。なかでも新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行すると発表したクンルンエネルギー (昆侖能源・00135)が希薄化懸念から5%近く下落しました。

また、貨物埠頭の運営などを行うチャイナマーチャンイ (招商局国際・00144)は買いが先行したものの、中間決算が大幅減益となる見通しが明らかになったことが嫌気され週末にかけて大きく反落し、結局週間で1%を上回る下落となっています。

■先週発表された主な経済指標

◆7月10日 消費者物価指数(CPI、前年比) 6月 +1.9% 市場予想 +1.8%、前回 +2.0%

6月のCPIは前年比1.9%増と前回から伸びが小幅に低下したものの、市場予想を上回りました。内訳をみると、食品を除くCPIが前年比1.2%と小幅に上昇した一方、食品CPIが前年比4.6%と前月から伸びが低下しました。引き続き豚肉(前年比30.1%)などの値上がりが目立っています。

◆7月10日 生産者物価(PPI、前年比) 6月 -2.6% 市場予想 -2.5%、前回 -2.8%

原材料価格が上昇したことを受けて、6月のPPI は前年比2.6%減と市場予想ほど減少幅が縮小しなかったものの、前月と比べ改善の傾向を示しています。

◆7月13日 中国貿易収支 6月  +481.1億ドル 市場予想 +456.5億ドル、前回 +499.8億ドル
 輸出 6月  -4.8% 市場予想 -5.0%、前回 -4.1%
 輸入 6月  -8.4% 市場予想 -6.2%、前回 -0.4%

6月の中国の輸出は前年比4.8%減と前月から減少率がやや拡大したものの、5%減の市場予想ほど悪化していませんでした。また、6月の輸入は6.2%減を見込んでいた市場予想に対して前年比8.4%減となり、減少率が前月から大きく拡大しました。この結果6月の貿易収支は前月から黒字額が増加し481.1億ドルの黒字となっています。

輸出については、「中国輸出金額の推移 地域別」のグラフを見ると、アジア向けの輸出を除く各地域向けの輸出が増加しました。特に、米国向けの輸出(5月の138→6月の145)の増加が目立ちました。一方で、アジア向けの輸出(5月の202→6月の199)は小幅な減少がみられました。

◆7月15日 鉱工業生産(前年比) 6月 +6.2% 市場予想 +5.9%、前回 +6.0%

6月の鉱工業生産は6.2%増と市場予想を上回り、前月から小幅に上昇しました。

◆7月15日 固定資産投資(前年比) 6月 +9.0% 市場予想 +9.4%、前回 +9.6%

6月の固定資産投資額は前年比9.0%増と市場予想に届かず、前月から伸びが低下しました。内訳をみると、鉄道の固定資産投資をはじめ、建設業や製造業、不動産の固定資産投資が軒並み低下しました。

◆7月15日 国内総生産(前年比) 2Q +6.7% 市場予想 +6.6%、前回 +6.7%

2016年4-6月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.7%増と1-3月期から横ばいとなり、6.6%増の市場予想を小幅に上回りました。

内訳をみると、4-6月期は生産面の低迷に歯止めがかかってきたうえ、減速が指摘された消費にも底堅さがみられました。また、4-6月期の公共投資や不動産投資などが大幅に増え、民間投資の減速を補った格好となりました。したがって、総じて景気の先行きへの不安がやや薄れてきたため、大規模の金融緩和への市場の期待はやや後退しそうです。

但し、経済成長の最低ラインとみなす6.5%の成長率を実現するため、中国人民銀行による中期貸出制度(MLF)を通じての資金供給などの小出しの景気対策が続く可能性が高いとみられます。

■今後発表される主な経済指標

特に重要な経済指標の発表はありません。

■マーケットビュー

◆上海株 上値が重い展開か

先週の上海総合指数は続伸となりました。12日に大きく上昇し節目の3,000ポイントを回復した上海総合指数は、6月の中国の貿易統計が輸出入ともに前年同月比で減少したことが嫌気され売りに押される場面もみられましたが、その後も3,000ポイントを割り込むことなく底堅く推移し週間では2.2%上昇しています。なお、15日に発表された4-6月期の実質国内総生産(GDP)は市場予想を上回りましたが、マーケットの反応は限定的でした。

先週のハンセン指数は、米国市場でダウ平均が連日で史上最高値を更新したことに加え、中国本土市場で上海総合指数が節目の3,000ポイントを超えて底堅く推移したこともあって大幅上昇となりました。週を通して上昇が続いたハンセン指数は21,000ポイント台を回復し、週間で5%を超す上昇となっています。

反落でのスタートとなった今週の上海総合指数は上値が重い展開となりそうです。新しい買い材料に乏しいうえ、先週の堅調な経済指標を受けて金融緩和期待がやや後退していることに加え、3カ月ぶりの高値圏にあるため利益確定売りも出やすいとみられます。こうしたなか今週も節目の3,000ポイントを維持できるかがポイントとなりそうです。

続伸でのスタートとなった今週の香港市場でハンセン指数は、昨日までの6日間で6%上昇していることや、一部のテクニカル指標に買われすぎのサインも出ていることから一旦は利益確定の売りに押される場面もありそうです。しかし、6月8日のネックラインを超えてきたことで逆三尊底形成となっただけに心理的節目の22,000ポイントを試す展開も期待できそうです。

林宇川(TonyLin)
マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部

最終更新:7/19(火) 17:20

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