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浦井健治“小説丸ごと”朗読に初挑戦 芥川賞の羽田圭介『スクラップ・アンド・ビルド』

オリコン 7月20日(水)10時0分配信

 俳優の浦井健治が、オーディオブック提供サービス「オーディブル」のコンテンツ企画で、昨年ピース・又吉直樹と共に第153回芥川賞を受賞した、羽田圭介の小説『スクラップ・アンド・ビルド』の朗読を行ったことが20日、分かった。これまで、『ラヴ・レターズ』などの朗読劇には参加経験のあった浦井だが、小説1冊まるごと朗読するのは初めて。とても緊張したというが、「読者の方が抱く登場人物の声のイメージを崩さないように、一対一の対話に聞こえるような読み方を心掛けました。なるべく声色は変えず、素直に読むことができたのではないかと思います」と手応えを感じながら行った収録を振り返った。

【写真】小説の世界観を意識しながら…収録中の模様

 物語は毎日のように「早う死にたか」とぼやく祖父と共に暮らす孫・健斗が、その願いを叶えるため“ある計画”を思いつくところからスタート。淡々とした生活の中での青年の心の変化や、老後の問題が辛辣に、時にユーモアたっぷりに描かれる。

 収録に挑む前、初めて同作を熟読したという浦井は、「介護など今の日本で起こっている問題や問題視されていることも汲み取られた作品なので、読んでいてすごく刺激的でした。何度も登場するおじいちゃんの『すんません』っていう言葉は、なんだか辛くてセリフの中でも特に印象に残っています」。真骨頂を発揮するミュージカルと朗読との違いについては、「プレイヤーとしての挑み方や熱量は変わりませんが、お客様の前で何かを表現するということとは圧倒的に異なります」と浦井。

 「ニュアンスをつけすぎると演じ分けになってしまうので、朗読はあくまでも小説の世界観を守るという考え方。例えばこの作品だったら、日常生活の中で巻き起こるリアルなので淡々とそして自然体で読むことを心掛けました。コメディなどジャンルや題材が変われば、同じ朗読でも読み方はまったく変わってくると思います」。あえてあまり念入りに稽古(準備)しない点も、ミュージカルや舞台と異なるところ。「(稽古しすぎて)自分の形に落ちすぎると朗読じゃなくて劇になってしまったり、自分のエゴが出てしまったりするので。あまり口に馴染んでいない状況だったので、収録中はセリフを読み直す場面が多々あった」という。

 俳優デビュー15周年を迎えた浦井は、今回の朗読をはじめ連続ドラマやバラエティ番組にも出演。8月には初のソロアルバム『Wonderland』の発売や翌月には初のソロコンサートも開催するなど、目まぐるしい日々が続いているが「たくさんの方に出会わせていただいて本当にありがたい。『浦井にこれをやらせてみよう』と思われる俳優を目指して、今は全力で頑張りたいですね」と感謝しきり。20周年に向けては、「とにかく一つひとつ積み上げていくのみ。5年先へしっかりと歩みが進められるように満足せず目の前の人に思いや感謝を伝えられる人でありたいなと思いますし、年齢が上がっていくからこそ自分だけじゃなく、作品のためとかそういった意味で歩んでいけたらなと思っています」と語り背筋を正した。

 浦井が朗読した『スクラップ・アンド・ビルド』は、“耳で読む本”として世界中で親しまれているAmazonの定額制サービス「オーディブル」にて、20日より配信開始。なお同サービスでは、書籍以外にもオリジナル脚本のドラマやコミックなどのコンテンツをオーディオ化し、提供している。

最終更新:7月20日(水)10時0分

オリコン

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。