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元宇宙飛行士が福井の県民衛星応援 山崎直子さん「科学は衣食住に関わり」

福井新聞ONLINE 7月19日(火)8時16分配信

 内閣府の宇宙政策委員会の委員として、日本のこれからの宇宙開発について議論する現場にいます。日本宇宙少年団のアドバイザーや、ゆかりのある地域の科学館の名誉館長も務め、子どもたちや若い世代に宇宙や科学に興味を持ってもらえるよう学校で授業をしたり、地域の科学館でイベントをしています。

 科学は身近なもの。私たちの衣食住すべてに関わっています。衣類なら、いろいろな素材を使った機能性の高い服があります。そこにはたくさんの科学技術が使われています。人工衛星やロケットの部品も、生活に役立っている科学技術を応用したものです。人工衛星からのデータは、カーナビや天気予報にも使われています。科学を通して宇宙と日常生活との接点を感じますよね。宇宙も身近なものなんです。

 宇宙から見ると、地球はぽっかりと浮かんでいる一つの宇宙船のようです。限られた空間「宇宙船地球号」の中で、みんなが生活している。地球は無限ではないから、大切にしなければならない。その思いは宇宙から地球を見たときにストンと体に入ってきました。理屈抜きで、体で感じました。

 幼いころプラネタリウムに通うのが大好きで、初めて天体望遠鏡で見た月のクレーターがきれいだったことを覚えています。宇宙を好きになったのは、そんな小さなことがきっかけでした。きっかけって身の回りにたくさんあります。子どもたちにはいろいろなことを体験してほしい。面白いと思うことがきっと出てきて、将来につながると思います。科学の道でなくてもいい。それぞれが進む道で世の中や地球を大切にしてほしい。

 今まで宇宙開発は国の仕事というイメージがありました。福井は超小型衛星「県民衛星」の打ち上げを目指し、県内企業の参入を推進してます。一つの県で人工衛星を作るのは福井が初めてとなるはずです。宇宙産業が福井で発展するといいですね。また、皆さんの知恵を拝借して、宇宙をもっと身近にできたらいいなと思います。

 ■元宇宙飛行士 山崎直子さん

 1970年千葉県生まれ。東京大工学部航空学科卒、東京大大学院修士課程修了。96年宇宙開発事業団(現在の宇宙航空研究開発機構)に就職した。2010年には米スペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗、国際宇宙ステーションに15日間滞在した。

福井新聞社

最終更新:7月19日(火)8時16分

福井新聞ONLINE