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“なければ創る”!新インバウンド需要創出へ 経産省とカード各社が訪日客の消費行動分析に乗り出す

日刊工業新聞電子版 7月19日(火)11時58分配信

フォーマット統一しビッグデータで連携

 クレジットカード関連大手各社は、ビッグデータの利活用で連携する。経済産業省主導で「VISA」など国際ブランドが規定する加盟店情報の入力フォーマットを統一し、データを内閣官房などが提供する「地域経済分析システム(RESAS)」に反映させる。訪日外国人旅行者(インバウンド)の消費動向を的確につかめ、カード会社などがマーケティングに活用できる。官民一体でインバウンド需要を取り込み、地方創生の礎となる観光産業振興を後押しする。

 経産省にワーキンググループ(WG)を設置。ビザ・ワールドワイド・ジャパン、マスターカード、三井住友カード、三菱UFJニコス、ユーシーカード、楽天カードが参加し、19日に第1回会合を開く。年内にデータ標準化指針を策定する。統一する入力情報は加盟店の名前や都市名、郵便番号、業種コードなど。商品データなどは除く見込み。ローマ字など入力形式も決める。

 国際ブランド各社は加盟店開拓会社(アクワイアラ)に対し、送信する売り上げデータのフォーマットを規定している。すでにこのデータを、産業構造や人口動態などに関するビッグデータを集約して可視化するRESASに提供して、消費行動を分析している。ただフォーマットがふぞろいで業種や住所、売り場情報などが判別しにくかった。

 WGでの議論を通じて、各社が協調できる領域までフォーマットを統一し、データベース(DB)を整備する。実現すればカード会社の新ビジネスの創出を促進する可能性も高い。

 訪日外国人旅行者数は2015年に約2000万人だった。10年間で3倍に膨らんでいる。政府は20年に訪日外国人旅行者数4000万人を目指し、インバウンド需要喚起に向けたキャッシュレス化推進を成長戦略に盛り込んだ。クレジットカードを安全に利用できる環境整備やビッグデータ利活用を進める方針を示している。

最終更新:7月19日(火)11時58分

日刊工業新聞電子版