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米軍幹部、北朝鮮の欺瞞弾識別能力を問われ「作戦上の秘密」 

ハンギョレ新聞 7月19日(火)7時6分配信

韓国メディアにグアムのTHAAD基地を初公開 「THAADレーダー、電磁波許容基準値の0.007%水準」 THAADの性能については「作戦上の秘密」理由に説明せず

 「THAADのレーダーは地面から高い角度でビームを放つ。統制区域の100メートルを超える地域では安全だ」

 18日(現地時間)、太平洋グアムの「アマディロ基地」で、高高度防衛ミサイル(THAAD<サード>)を運用している「Talon」チームの米軍関係者が韓国の記者団にTHAADの安全性を強調した。

 この日、米軍は韓国の記者団にグアムのTHAAD基地を公開した。この行事は、THAADの慶尚北道星州(ソンジュ)配備決定後に韓国でTHAADのエックスバンドレーダー(AN/TPY2)の電磁波有害性を巡る論議が高まり、国防部がこれを払拭するため米軍の協力を得て用意された。これに先立つ14日、韓国国防部が首都圏のパトリオット基地と忠清道地域のグリーンパイン・レーダー基地を公開したのに続く措置だ。

 米軍がグアムのTHAAD基地を海外のマスコミに公開したのは今回が初めてだ。このように異例の、しかも急遽推進された日程にもかかわらず、THAAD基地の公開が実現したのは、米軍もそれだけTHAADの安全性を巡る韓国社会の論議を深刻に受け止めていることを裏付ける。

 この日の行事で韓国国防部が最も力を入れた点は、THAADレーダーの電磁波の現場測定だった。グアム島の北端にあるTHAAD基地は、そこから海岸まで2キロメートル余りに森が広がっていた。その途中には軍の施設が一部あるだけで民家はなかった。電磁波測定はTHAADレーダーから1.6キロメートル離れた軍の訓練場で実施された。慶尚北道星州のTHAAD砲隊から最も近い民家までの距離1.5キロメートルとほぼ同等の場所だ。

 測定している間、計測器の数字は上下した。測定を実施した韓国空軍の幹部は「6分間測定した結果、最大電磁波は0.0007W/平方メートルであり、平均電磁波は0.0003W/平方メートルだった」と結果を記者らに示した。この幹部は「許容基準値10W/平方メートルの0.007%に過ぎない数値」と話した。隣にいた米軍関係者が、当時訓練場周辺に複数の民間企業が建設作業を実施している様子を示し「電磁波の危険があるなら、ここで人が工事をするわけがない」と加勢した。

 別の米軍関係者は自分で図を描きながら、電磁波の危険性はないことを強調した。「レーダービームは通常仰角5度以上で上に撃つ。最小限の5度で撃つ場合、ビームが100メートル先では地面から8.75メートル上を通過し、500メートル先では43メートル上、3500メートル先では314メートル上、5500メートルでは837メートル上を通過する。350メートルの高地に設置すれば、それだけさらに上を通過するので、地面では電磁波の影響は殆どない」

 THAAD射撃統制所(TFCC)とレーダー、発電車両などが集まっている作戦地域では、途方もない轟音で耳がジンジンした。あらかじめ準備していた耳栓を着用し、施設を見て回るほどだった。発電機の騒音だった。しかし、500メートル離れた発射台に移動した時は騒音が殆どなかった。米軍関係者は「今後は商業用電力で運用し、発電車両は非常用にすれば騒音が減る」とし「韓国の星州では商業用電力を使うので騒音問題は殆どないだろう」と話した。

 米軍関係者らは星州に配備されるTHAADは、中国を狙ったものではないと繰り返し強調した。THAAD砲隊の運営責任者を務める米軍幹部は「新たな脅威に対抗するには、THAADの向きを変えなければならないが、その作業は容易でない」と話した。THAADは星州から北朝鮮に向けて固定配備されるので、短時間で中国の特定地域に方向を変えることは難しいということだ。

 しかしTHAADの性能については、米軍は概して「作戦上の秘密」を理由に具体的説明を避けた。「北朝鮮のムスダンミサイルが欺瞞弾を用いた場合、THAADでこれを識別できるのか」との問いに、米軍関係者は「敵の威嚇にどのように対応するかという特定懸案まで立ち入ることは制限されている」と返答を避けた。THAADレーダーの能力に関しても、「作戦上の秘密のために、ムスダンがどんな特定軌道に来た時に正確に探知するかは答えられない」とした。この日の行事に同行した在韓米軍企画参謀部のロバート・ヘドゥルンド部長(海兵少将)は「星州がTHAAD配備地域に選ばれた背景」に関する質問を受けると、「作戦運用の効果、防衛範囲、安全・環境・健康などを総体的に考慮して選ばれた。だが、なぜ作戦効果があるかは報道可能な状況では細かく話せない」と答えた。

グアム/国防部共同取材団、パク・ビョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:7月19日(火)7時6分

ハンギョレ新聞

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。