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クーデター未遂で紀伊山地の世界遺産追加登録先送り

紀伊民報 7月19日(火)16時46分配信

 トルコ・イスタンブールで開催の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で予定されていた「紀伊山地の霊場と参詣道」の追加登録承認の審議が、10月にフランス・パリで開く臨時委員会に先送りになった。トルコ軍によるクーデター未遂の影響で、日程が短縮されたため。承認を心待ちにしていた和歌山県紀南の関係者は肩を落としている。

 世界遺産委は10~20日の予定で開幕し、世界遺産登録案件は15日に審議を始めた。「紀伊山地の霊場と参詣道」については、田辺市の闘鶏神社や潮見峠越など、熊野参詣道の中辺路9カ所、大辺路9カ所、高野参詣道4カ所の40・1キロの追加登録の承認が審議される予定だった。

 しかし、16日にトルコ軍のクーデター未遂事件があり、同日の審議は中止に。17日に再開され、日本時間の18日午前3時まで2時間延長したが、結局「紀伊山地の霊場と参詣道」の審議はされないまま、日程を短縮して閉会した。

 最終日、予定通り審議されるか、先送りになるか不透明な中、県庁では県教育委員会文化遺産課の職員が待機、インターネット中継を見たり、文化庁に連絡したりして情報を収集した。先送りが決まると、職員は関係自治体に電話やメールで伝えた。

 同課の水上勇人課長は「万全の準備を進めてきたので、延期は大変残念。地元の人と追加登録を一緒に喜び合いたかった。審議されれば追加登録が承認されると確信している。10月の臨時委員会を待ちたい」と話した。

 追加登録承認の先送りを受け、田辺市では市と地元の協議会が闘鶏神社で予定していた記念イベントを中止した。

 県観光振興課は13日から、県庁正面東側に「祝 世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』追加登録決定」の看板(横12メートル、縦1・5メートル)を準備。承認決定後、除幕の予定だったが、いったん取り外す。

最終更新:7月19日(火)16時46分

紀伊民報