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【特別映像】トムヒら豪華キャストが語る!“理想郷”の崩壊は「終わらないパーティ」 『ハイ・ライズ』

cinemacafe.net 7月20日(水)17時30分配信

トム・ヒドルストン主演で巨匠J・G・バラードのSF小説を完全映画化する『ハイ・ライズ』。このほど、ヒドルストンや共演のシエナ・ミラー、ルーク・エヴァンスら世界的人気を誇る英国俳優たちや、メガホンをとったベン・ウィートリー監督が本作について語る、興味深い特別映像が解禁となった。

【写真】『ハイ・ライズ』場面写真

本作の舞台となるのは、新築タワーマンション(=ハイ・ライズ)。ラグジュアリーな内装や抜群の眺望のみならず、ありとあらゆる設備が整い、人々の生活の夢を具現化したかのような理想の住居空間。上階に行くにつれ住民が富裕層になっていく40階建ての高層マンションでパーティ三昧の贅沢な毎日を過ごしていたセレブたちは、やがて堕落し、秩序がじわじわと崩壊していく――。

今回解禁となったのは、原作そのままの70年代を舞台にした本作で描かれる現代への風刺を、ヒドルストンほか豪華出演者やスタッフによる言葉で紡いでいくスタイリッシュな映像。ラグジュアリーな高級タワーマンションという、一見、誰もがうらやむ“理想郷”で、次第に過激になっていくカオスな階級闘争を通じて描かれるのは、人間の排他性や理性の崩壊、ひとつの概念の終わりなど、ブラックユーモアとも取れる現代社会への痛烈な皮肉だ。

「クラッシュ」に続いてバラード作品を映画化したのは、『戦場のメリークリスマス』などの名プロデューサーであるジェレミー・トーマス。彼が原作映像化の権利を持ち、監督を探していたところに自分から名乗りを上げたのが、『キル・リスト』『サイトシアーズ ~殺人者のための英国観光ガイド~』で注目を集めた鬼才ベン・ウィートリー。彼はトーマスが想定していた現代的な設定への置き換えでなく、原作そのままに1975年を舞台に描くことに強いこだわりを持っていたという。監督は「映画化するにはいまが絶好の時期だと思った」と語り、「小説というより新聞を読むように毎日のように何かが起きる物語だ。バラードはかなり正確に未来の状況を予測していた」と説明する。

また、25階に住む主人公の医師ラングを演じ、出演オファーよりも前に原作を読んでおり、とても気に入っていたことが出演のきっかけになったというヒドルストンは「脚本は明快でおもしろくて陰気で真実で感銘を受けた」と映画の魅力を説明。このマンションの設計士で最上階に住むロイヤルを演じ、『栄光のランナー 1936ベルリン』や『奇蹟がくれた数式』など今後、日本公開作が相次ぐジェレミー・アイアンズは「脚本の階級制度のとらえ方が、とても現代的だと思えた。人間の行動に関しても同じだ」と語る。低層階に住みマンションで起こる階級闘争の鍵を握るTVディレクターのワイルダーを演じ、先日も米サイト「We Got This Covered」で本年上半期ベスト演技第3位に選ばれるなど、本作の演技が高く評価されているエヴァンスは「抑制されたものが解放され、人々に潜む獣性が明らかになる作品」と語っている。

ラングの上階に住み、彼と濃密な関係を持つことになるパーティ狂の美女・シャーロットを演じるミラーは、本作が象徴するものとして、「秩序が崩壊した時に変化する人々の様子だわ」と指摘し、「社会が崩壊した時に本性を現してイカれていく」と続ける。彼らは共通して、70年代を通して現代を痛烈に描きだす点に本作の魅力とオリジナリティを感じているようだ。トーマスは「バラードのファンや彼本人が求めたように物語が表現されている。映画で起きる騒動はまるで終わらないパーティのようだ。みなぎるエネルギーが見る人に伝わるだろう」と自信を込める。彼らの語りの合間には、不穏な雰囲気のBGMに乗せて本編シーンやメイキングも収められており、予習として見るのにまさにピッタリの映像だ。



さらに、ティザービジュアル、本ビジュアルに続いて、ラングの堕落バージョンチラシが登場。全身が水色のペンキにまみれた物憂げな表情で首を傾げ、裾を膝までまくり上げたヒドルストンの憂いの魅力が炸裂するビジュアルとなっている。「さよなら理想郷(ユートピア)」とのコピーからも、彼が最後にたどり着く境地が気になるところだ。

『ハイ・ライズ』は8月6日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。

最終更新:7月20日(水)17時30分

cinemacafe.net