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自動運転で宅配「ロボネコヤマト」、ヤマト運輸とDeNAが共同実験 「次世代の物流サービス」実現へ

ITmedia ニュース 7月20日(水)18時31分配信

 ヤマト運輸とディー・エヌ・エー(DeNA)は7月20日、自動運転車を活用して荷物を配送する実験プロジェクト「ロボネコヤマト」を2017年3月から実施すると発表した。自動運転技術で宅配トラックのドライバーの負担を減らしつつ、ユーザーが場所や時間を問わず荷物を受け取れる「次世代の物流サービス」(両社)を目指す。まずは有人車両を使い、2020年以降には無人車両でのサービス提供も検討するという。

【画像】「ロボネコヤマト」配送車イメージ

 後部座席に荷物の保管ボックスを設置した専用車を用意し、ハンドルやアクセル、ブレーキ制御といった自動運転技術を用いてドライバーの運転をサポートする。ユーザーが指定した場所に到着すると、側面のドアが開き、荷物を取り出せる――という仕組みだ。

 実用実験では、ユーザーが好きな時間・場所で荷物を受け取れる「オンデマンド配送サービス」と、ユーザーが近隣店舗からネット上で商品を購入し、オンデマンド配送サービスと一緒に運んでもらえる「買い物代行サービス」の2種類を提供する。

 荷物の現在位置や到着予定時刻を、スマートフォンから確認できる仕組みも用意し、共働きの夫婦や一人暮らしの人の利用を見込む。実験時期は17年3月から1年間、場所は国家戦略特区のいずれかの地域を検討しているという。

●自動運転がドライバーの負担を軽減

 近年、ネットショッピングの普及などに伴い、宅配便の取り扱い数が増えた上、受取人の不在などによる再配達が急増している。国土交通省が15年10月に発表した資料によると、年間約7億個の再配達が発生し、年間約1.8億時間・年約9万人分の労働力に当たる「社会的損失」を生んでいるという。

 ヤマト運輸の長尾裕社長は、自動運転技術はドライバーの負担を軽減するほか、ユーザーが好きな場所・時間で受け取れるようになる――とメリットを説明する。「女性やシニア層など、宅配トラックの運転に不安を感じがちだったドライバーをサポートでき、労働従事者の幅を広げられる」(長尾社長)とも期待を寄せる。

 DeNAの守安功社長は、ヤマト運輸との共同プロジェクトを「非常に大きな一歩」と強調する。同社はこれまで、自動運転タクシーの実証実験「Robot Taxi」、無人運転バスサービス「Robot Shttle」など、自動運転による「人の輸送」に注力してきた。今回の取り組みでは「物の輸送」に焦点を当て、同社の技術開発やノウハウ蓄積に生かす考えだ。

 一方、楽天などが荷物配送サービスにドローンを活用する動きもある。守安社長は、ドローンによる配送サービスとは配達可能な重量や安全面で差別化を図り「ユーザーに選んでもらえるように、負けないサービスを実現したい」と話している。

最終更新:7月20日(水)18時31分

ITmedia ニュース