ここから本文です

AIが銀行員に取って代わる日:なぜ人間より適切な投資判断ができるのか?

投信1 7月20日(水)16時15分配信

今年初め、グーグルの子会社であるディープマインド社が開発した囲碁AI「アルファ碁」が、過去10年で最強の囲碁棋士とも言われる韓国の李世ドル氏に4勝1敗で圧勝したことは、AIの可能性を示した出来事として記憶に新しいかもしれません。

AIの応用範囲は広いですが、中でも特に注目されているのが金融サービスです。人間を遥かに凌ぐAIの情報収集力と分析力が、投資をより適切なものにする可能性が高いからです。

人間の“心理的バイアス”

たとえば、私たちが銀行に預けている資金は銀行の担当部門によって運用されていますが、その担当部門の情報収集力と分析力は、AIと比べてどうなのでしょうか? 

人間が投資先や運用先を決めている限り、その判断は限られた情報に基づくものとなりますし、バイアスもかかります。一例として心理学者のダニエル・カーネマンは、Availability Heuristic(利用可能性のヒューリスティック)というバイアスを挙げています。

これは、「すぐに思いつく物事を優先的に考えてしまう」という人間の心理的バイアスです。試しに次の質問を考えてみてください。

「Kで始まる英単語とKが3番目にくる英単語、どちらの数が多いと思いますか?」

多くの人は「Kで始まる英単語の方が多いのではないか」と思うはずです。しかし、Kが3番目にくる英単語はKで始まる英単語の3倍ほどあるそうです。

なぜ、このようなことが起きるのでしょう?  それは、Kで始まる英単語を思い出す方が簡単だからではないでしょうか。Kind, Kill, King, Kiss, Kitchenというふうに、それほど難しくありません。しかし、Kが3番目にくる単語を思いつくのは少し大変です(私はAskしかすぐには思いつきませんでした…)。

投資や運用についても同じことが起こり得ます。世界には投資先がごまんとありますが、どこに投資するかを考える際に、やはり日本の投資家や運用担当者は、日本企業の株式や債券に投資する傾向にあります。

一方で、アメリカの投資家は、アメリカ国内の投資先を選ぶ傾向にあります。それは、やはり日本人は日本の銘柄を、アメリカ人ならアメリカの銘柄が一番先に投資先として頭の中に浮かんでくるからでしょう。

しかし、それが最善の投資方法であるという保証はありません。Kで始まる単語を思いつくのが簡単であることが、Kで始まる単語の方が多いことを保証しないように。もしかしたら、我々日本人に馴染みのないアフリカやラテンアメリカの新興市場の投資先の方がリスクが低く、高い利回りで運用をできるかもしれないのです。

1/2ページ

最終更新:7月21日(木)3時35分

投信1

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

地球外生命を宿しているかもしれない1つの惑星と3つの衛星
地球外にも生命はいるのでしょうか?NASA(アメリカ航空宇宙局)の惑星科学部門の部門長であるジェームズ・グリーンと一緒に、地球外生命を宿していそうな場所を太陽系内の中で探してみましょう。 [new]