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うちの子が何が好きなのかわからない…

ベネッセ 教育情報サイト 7/20(水) 10:00配信

【質問】
子どもが好きなことを応援して、熱中体験をさせてあげると、よいことがいっぱいあると聞きました。ぜひそうしてあげたいと思うのですが、うちの子が何が好きなのかわかりません。特に好きなことがないみたいなのです。

相談者・京都ママ さん (小学3年生 男子)

【親野先生のアドバイス】

京都ママさん、拝読しました。
子どももいろいろですね。好きなことがはっきりしている子もいれば、何が好きなのか自分にも保護者にもわからない子もいます。好きになった一つのことをずっと続ける子もいれば、短いサイクルで好きなことがくるくる変わる子もいます。
保護者の皆さんにぜひやってほしいのが、紹介と推薦です。
たとえば次のように。

●今度の日曜日に公民館で子ども料理教室があるよ。
あなたに向いているんじゃないかな?

●ネットでプログラミングの初歩を教えてくれるコースがあるよ。
プログラミングができると、パソコンに強くなれるし自分でゲームとか作れるようにもなるんだよ。ちょっとやってみない?

●○○博物館で弥生時代の米作り体験ができるんだって。
面白そうじゃない。行ってみようよ。

●駅前のショッピングモールでロボット入門講座をやるんだって。
あなたメカが好きだから行ってみない?

こういったいろいろな情報を、子どもは自分で得ることができません。すぐ身近にぴったりなものがあっても、子どもだけではそれに出会うことができないのです。
ですから、保護者が常にアンテナを張り巡らせていて、我が子に向いていそうなものをキャッチして子どもに紹介してあげることが大切です。

いろいろお試しでやってみるといいと思います。何が気に入るか、何に向いているか、どこにその子の天才があるか、やってみないとわからないからです。
やってみて、子どもが気に入って続けたがるなら続けます。そうしたら、さらに深められるように応援してあげてください。保護者の応援があれば、子どもはさらに熱中できてどんどん深めることができます。
自分がやりたいことに熱中していると毎日が楽しくなってきます。さらに、「自分はこれが得意だ。誰にも負けない」と思えるようになって、大いに自信がつきます。

でも、一時期熱中していても、熱が冷めることもあります。子どもは好奇心が旺盛なので、そういうこともよくあることです。そういう時、強制的に続けさせたりしないでください。
「やってみて、子どもが続けたがるなら続けます」と書きましたが、この時子どもが親の顔色を見て行動していないか気を付けてください。親が喜んでくれるから続けるという子もいるからです。
これだと長い目で見て弊害が出てきます。自分の本音を抑えて親が望むように行動する子は、ストレスがたまり続け、燃え尽き症候群になったりうつ症状になったりします。

やってみて、子どもが嫌がるようだったらやめます。1回でやめてもいいですし、2、3回、あるいは10回、20回やってやめてもいいです。
「すぐやめるとやめ癖がつく」などと考える必要はありません。「やめ癖」などというのは迷信です。たとえ10個やめても、11個目にピッタリはまるものに出会えばやめません。

それに、たとえちょっとやってすぐやめたものでも、その経験はむだにはなりません。
「天体望遠鏡で2、3回だけ月面を見た」という経験でも、学校の授業で月の勉強をする時に思い出します。
そして、「え、みんな見たことないの? オレ見たことあるよ。なんか、オレこの勉強が得意みたいだ」となってやる気がアップします。いろいろ経験すれば、その分いろいろな引き出しが増えるのです。

紹介と推薦をする時に気を付けてほしいのは、紹介と推薦は大いにやるべきですが、強制はいけないということです。
親がいろいろ強制していると、自分でやりたいことを見つけてどんどんやっていく力、つまり自己実現力が育ちません。主体性がなくなり自立できない子になってしまいます。
自分は一体何をやりたいのか、どういう生き方をしたいのか、人間にとって一番大切なそういうことがわからなくなってしまうのです。

親は強制しているつもりがなくても、子どもの側からすると微妙な強制と感じていることもあります。先ほども書いたとおり、親の顔色を見て行動する「よい子」については、特に気を付けてください。

私ができる範囲で、精いっぱい提案させていただきました。
少しでもご参考になれば幸いです。
皆さんに幸多かれとお祈り申し上げます。

ベネッセ 教育情報サイト

最終更新:7/20(水) 10:00

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