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wacci、ワンマンツアー集大成「人生で大きな飛躍を踏み出したい」

MusicVoice 7月20日(水)12時30分配信

 5人組バンドのwacci(ワッチ)が18日、東京・ステラボールでワンマンツアー「あっち、こっち、そっち、わっちツアー 2016 夏~土日祝には ウキ雨季 waccin’♪~」のツアーファイナル公演をおこなった。5月29日の横浜市教育会館を皮切りに全国12カ所12公演を巡るツアー。橋口洋平(Vo.Gt.)、小野裕基(Ba.)、村中慧慈(Gt.)、因幡始(Key.)、横山祐介(Dr.) の5人のメンバーはこの日、8月3日にリリースされる通算6枚目のシングル「歩み」や初披露の新曲「君なんだよ」などアンコール含め約2時間30分、全19曲を演奏した。会場は、wacciが奏でる音によるオーディエンスの笑顔で満たされた。公演最後には、8月17日にリリースされる1stアルバム『日常ドラマチック』を引っ提げて9月から『関東全県ツアー』や『あっち、こっち、そっち、わっちツアー 2016-2017 冬』をおこなうことも発表された。

 Maroon5の「Sunday Morning」がBGMで流れると、それに合わせて手拍子を始めるオーディエンス。間もなく暗転するとその曲をバックにwacciのメンバーが一人ずつステージに登場した。橋口がアコギを抱え「泣きっ面」を演奏。スポットライトを浴び、しっとりと歌いだす。そこにメンバーのハーモニーが加わりステラボールに美しく響き渡った。

 横山の4つ打ちのバスドラに合わせオーディエンスは手拍子を始めた。アコギからレスポールに持ち替えた橋口が「wacciです。品川ステラボールへようこそ。今日はファイナル~!!」と挨拶し「ここからはじめよう」を演奏。夏にピッタリな爽快なナンバーで会場を一つにしていった。小野もドラムのシンバルを素手で叩くテンションの高さを見せ会場を盛り上げた。

 ここで、2014年3月に番組が終了したフジテレビ系『笑っていいとも!』のテーマソング「ウキウキ Watching 」を替え歌で披露。番組でおなじみだった「そうですね!」、「いいとも!」をオーディエンスとコールアンドレスポンスを展開し、会場を和ませた。続く「まっぴら!」では、間奏で「世界一難易度の低いダンス」と煽り、メンバーもオーディエンスも左右にスライドするステップで更に一体感を見せた。橋口も「いいね~」と満足気な表情でその光景を眺めていた。

 MCでは「こんにちwacci! 最初から良い笑顔で迎えてくれてありがとう。今日来てくれた、あなたのために歌っていきたいと思います。みんないろんな形でwacciと出会ってくれたと思います。そのひとつ一つの出会いにありがとうを伝えます」と話し「キラメキ」を演奏。分厚いサビのハーモニーから陽だまりのような橋口の優しい歌声が、伸びやかに会場の隅々まで響き渡っていく。そして、カントリーチックで軽快なリズムの「会いにゆきましょう」を披露。レイドバックした乾いたアコギのカッティングと、曲調が相まってどこか懐かしい雰囲気を醸し出していた。

 因幡の奏でるピアノの音色が響き渡ると、会場は静寂に包まれた。そこからバラードナンバー「夏休み」へ。ステージにはランプのような暖かい灯りがあちらこちらに灯る。夏の夕暮れのような雰囲気の中、橋口は情感を込めて歌い上げていく。橋口は「いつも雨バンドと呼ばれているけど、今日は晴れています」と語り、8月にリリースされるニューアルバムから新曲「晴れるから」を披露。wacciらしいポジティブなナンバーでオーディエンスも手拍子で盛り上った。

 そして、橋口が「インディーズ時代から大事にしてきた曲です。寂しいと思ったりすることもそれぞれあると思います。そんな時にこの曲が(皆さんの)そばに寄り添えて、役に立てたらいいなと思って作った曲です。バンドとしてもそういう存在でありたい」と楽曲への想いを明かし「東京」を披露。その儚くも切ないメロディにオーディエンスもステージを見つめ静かに耳を傾け聴き入っていた。ウインドチャイムの煌びやかな音色に導かれるように「結」へ。壮大なストリングスと共に<あなたを想っています。この先に待つ何十何万の時を超えて♪>とスケールの大きなラブソングを、ハーモニー豊かに歌い上げた。

 「辛いことも苦しいこともみんなそれぞれあると思うけど、とにかく笑っていればなんとかなる信じて」と話し「ケラケラ」を披露。横山もドラムスティックからブラシに持ち替え、バンド全体の優しいサウンドが会場を包み込む。アウトロでは<ラ・ラ・ラ・ラーラ♪>とオーディエンスもシンガロングし、橋口も「素敵な美声ありがとうございます!」とその一体感のある歌声に嬉しそうな表情を見せた。

 ここから後半戦へ突入。村中のソリッドでドライブしたカッティング、小野も指弾きからピックに切り替え疾走感をプラス。テンション高めのアッパチューンに橋口も「拳を上げろ!」と煽り、オーディエンスも拳を振り上げ応戦。続いて、鼓や拍子木などのお囃子の音が会場に響くと、歌舞伎の前口上のような喋りで村中が楽曲紹介。そして、「みんなが持っているタオル、あるいは誰もが持っている心の中のタオルを掲げろ!!」と叫び、ステージが照明により真っ赤に染まるとニューアルバムから「君に不採用」を披露。一転して、パワフルなリズムで今までとは違う世界観で魅せた。サビでは掲げられたタオル回しで会場は埋め尽くされた。

 「まだまだイケますか?」と橋口が投げかけると、メンバー全員がサングラスを着用し「Weakly Weekday」へ突入。ファンキーなサウンドに乗り、サビでキュートな振り付けをステージ、会場全体で展開しフロアは笑顔があふれていた。そして、「大丈夫」を演奏。wacciのメンバーの人柄の良さが前面に出たこれもまた笑顔あふれるナンバー。<大丈夫♪>という安心感のある言葉がステラボールに響き渡り、ほっこりとした空間に癒される。

 ここで橋口が、「音楽をやっていて良かった。みんなと純粋に楽しめて、すごく嬉しいです。ここから人生の中で一番大きな飛躍を踏み出せたらいいなと真剣に思っています。みんな僕らとこの夏一緒に歩いてもらえたら嬉しいなと思う。ついてきて下さい」とこれからの活動について決意を述べると、本編ラストは横山の威勢の良いカウントから8月3日にリリースされるニューシングル「歩み」を披露。キラキラとしたサウンドで一歩を踏み出そうとする人たちの背中を押すような、優しさと力強さを併せ持った、自身達の決意とも言える歌と演奏で本編を終了した。

 アンコールの声と手拍子が鳴り響く中、ステージに再び戻って来たメンバー。「もうやめたいな、面倒くさいなと思いながらもなんとか踏ん張って、明日からも同じ環境でまた頑張ろうとするあなたに送ります」とアンコール1曲目は「羽田空港」。橋口の奏でるアコギと歌声が会場に優しく響き、バラードナンバーに時間がゆっくりと流れるような錯覚に陥る。

 そして、映画『四月は君の嘘』の挿入歌に決定した新曲「君なんだよ」を初披露。初披露ということもありwacciのメンバーからも緊張感が伝わって来る。橋口はこの曲について「誰もがみんな限られた時間の中で生きている。その中で自分が覚えていて欲しい人だったり、忘れたくない今日みたいな瞬間を一人ひとりが大事にしていけたらという想いを込めて演奏したい」と語った。軽くシャッフルしたリズムに時折みせる橋口のファルセット、そして美しいハーモニーが重なり、情景がそこから見えてくるようなポップでキャッチーなナンバーでオーディエンスを魅了した。演奏が終わると大きな拍手が会場に響き渡った。

 ここで、ニューアルバムを引っさげて9月から始まるツアーの発表を挟み、ラストは「サヨナラ」を披露。ノリの良いビートにシンクロするかのように、サビではオーディエンスの腕が左右に振られ一体感のある光景が広がった。<グッバイサヨナラ♪>とリフレインされる歌詞だが、別れというよりかは、また会おうねと希望と期待に満ちた楽曲で12公演をおこなってきたツアーの幕を下ろした。

 「ツアー12本、素敵な時間を各地で過ごさせてもらいました。その集大成としての東京ファイナル、皆さんひとり一人が一緒で本当に良かったです。それぞれ自分の日々を頑張って、またいつでも遊びに来てください。笑って会えることを楽しみにしています」と訪れたファンに感謝を告げた。

 どの曲も確かなメッセージ性を持ち、彼らの人柄の良さが滲み出たアットホームなライブであった。8月にはニューシングルとニューアルバムのリリース、9月からは関東全県ツアーも決定し、更なる飛躍を見せていくだろうwacci。来年の2月におこなわれる豊洲PITでのツアーファイナルではどのようなステージで魅せてくれるのか、そんな期待感を持たずにはいられないライブであった。(取材・村上順一)

■セットリスト

『あっち、こっち、そっち、わっちツアー 2016 夏~土日祝には ウキ雨季 waccin’♪~』
2016年7月18日 品川ステラボール


01.泣きっ面
02.ここからはじめよう
03.まっぴら!
04.誰ニモマケズ
05.キラメキ
06.会いにゆきましょう
07.夏休み
08.晴れるから
09.東京
10.結
11.ケラケラ
12.リスタート
13.君に不採用
14.Weakly Weekday
15.大丈夫
16.歩み

ENCORE

EN1.羽田空港
EN2.君なんだよ
EN3.サヨナラ

【wacciツアースケジュール】

『関東全県ツアー』

9月3日 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心
9月11日 前橋DYVER
9月19日 水戸LIGHT HOUSE
9月22日 Live House 浜松窓枠
9月24日 club Lizard YOKOHAMA
9月25日 甲府KAZOO HALL
10月1日 宇都宮HELLO DOLLY
10月2日 柏DOMe
10月8日 duo music exchange

『360度ワンマンライブ(大阪・名古屋)』

9月10日 名古屋ell FITSALL
9月15日 OSAKA MUSE

『あっち、こっち、そっち、わっちツアー 2016-2017 冬』

11月13日 藤原洋記念ホール
11月19日 神戸 Kobe SLOPE
11月20日 京都 SOLE CAFE
12月4日 札幌スクールオブミュージック&ダンス専門学校
12月11日 仙台 MACANA
12月17日 高知 X-pt.
12月18日 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
1月7日 名古屋 ダイヤモンドホール
1月8日 大阪 umeda AKASO
1月20日 広島 LIVE JUKE
1月21日 福岡 BEAT STATION
1月22日 長崎 DRUM be-7
1月28日 新潟 CLUB RIVERST
1月29日 金沢 vanvanV4
2月4日 豊洲PIT

最終更新:7月20日(水)12時30分

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