ここから本文です

100年後の桐生救え 殿岡康永氏のゲーム 9月末公開

上毛新聞 7月20日(水)6時0分配信

 ゲームクリエーターの殿岡康永(やすのり)氏が起業した群馬県のIT企業、ニュートロンスター(桐生市錦町)は19日までに、スマートフォン向けアプリの第1弾の概要を明らかにした。100年後の桐生市の危機を救うというストーリーで、ゲーム体験者は同市の市街地を歩きながら、スマホに届く指令を達成していく。9月末に一般公開する予定。ゲームを通して観光客を増やし、街への経済効果波及を狙う。

 ゲームでは、100年後の同市は生活の情報技術化が進んで日本の首都になったものの、独裁者の支配によって人々が危機にさらされているという設定。時間のゆがみで、ゲーム体験者のスマホに未来の情報が映し出され、現在の桐生市街地を歩きながら、未来の人々を救う。

 ゲームは無料でダウンロードできる。JR桐生駅を出発点に末広町通り、本町通りの商店や歴史的建物、裏路地などが舞台となり、各地点で選択肢を選んだり、指定された動きをすることで話が展開する。

 ゲームの途中、スマホ画面に実在の商店主らが登場し、飲食や土産の割引券を提供、ゲーム体験者を店に呼び込む。

 同社は国の補助金を受け、ゲームと街を一体化させる仕組みをつくる。来年度以降はこの仕組みを他の自治体や商業・観光施設にも売り込み、収益を図る考えだ。

 殿岡社長は「ゲームをアトラクションの一つとし、桐生市全体をディズニーランドのようなテーマパークにしたい」としている。さらにアプリを「災害対策」「子どもの安全」「健康」などにも使えるよう整え、先進的な「スマートシティー」にする将来像を描いている。

◎「室内から街へ」で活性

 ニュートロンスターのアプリと同様に、任天堂などが開発したゲーム「ポケモンGO」も現実の街を歩きながら進める仕組み。今月始めに米国で配信が始まり、爆発的な人気となっている。今後こうした分野を目指す企業が増え、アイデアや技術力の競争激化が見込まれる。

 ポケモンGOは衛星利用測位システム(GPS)を活用し、ゲーム体験者が特定の場所を実際に訪れることで架空の生き物「ポケモン」などを画面上で捕まえることができるゲーム。米アップルのアプリ提供サイト「アップストア」の順位で首位になるなど人気を集めている。日本でも年内にサービスを開始する予定。

 ゲーム体験者が室内から街へ出ることで、街の活性化や経済効果が期待されている。ゲーム業界と異業種が交わることで、新たなビジネスチャンスが生まれる可能性もある。

最終更新:7月20日(水)6時0分

上毛新聞