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英国企業の買収相次ぐ。ポンド安追い風に不動産投資も活発化

ニュースイッチ 7月20日(水)7時44分配信

「先行き懸念材料が少なくなれば、買収が続く可能性がある」

 英国が欧州連合(EU)の離脱を決めた国民投票を受け、英ポンド安を追い風にして海外企業の英企業の買収が止まらない。6月24日の開票結果後に、英ポンドは米ドルに対し31年ぶりに急落。海外企業や投資家が英国資産の買いあさりに走る動きが目立ち始めた。(最終面に「深層断面」)

 ソフトバンクグループによる半導体設計会社の英ARMホールディングス(HD)買収で孫正義社長はポンド安の影響は否定したが、多くの企業にとってポンド安が買収判断につながるのはまちがいない。

 中国資本傘下の米映画館チェーン大手、AMCエンターテインメント(HD)は、欧州同業大手の英オデオン・アンド・UCIシネマズの買収を発表。関係者は、3年前から水面下で交渉が続いていたが、国民投票以降にドル高ポンド安が一気に進んだことで、合意にこぎ着けたことを明らかにしている。

 中国系企業の不動産投資も24日以降、進む。現地報道によると、英国の不動産ファンドは保有する物件の売却に動いているが、中国系企業や富裕層が底値での購入に動いているという。

 英国民投票直前には1ポンド=160円付近で推移していたポンドは、EU離脱が決まり130円を下回る水準まで下落。その後は買い戻しが優勢となり、140円近辺まで戻している。

 第一生命経済研究所の永濱利廣首席エコノミストは「通貨安の恩恵で、関税などのEU離脱の先行き懸念材料が少なくなれば、海外企業の英国企業の買収が続く可能性がある」と指摘する。

最終更新:7月20日(水)7時44分

ニュースイッチ