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中国、方向性電磁鋼板の対日AD調査で近く最終決定。高税率なら輸出困難

鉄鋼新聞 7月20日(水)6時0分配信

 中国商務部は、日本などに対し実施している方向性電磁鋼板(GO)輸入のアンチダンピング(反不当廉売=AD)調査で、近く最終決定を下す見通しだ。4月の仮決定では被害ありとする「クロ」が下っており、中国政府の姿勢から最終決定でも厳しい判断が下りかねない。日本側は最悪の事態も想定し、決定後に備えている。

 同ADは2015年7月23日に調査が始まったもので、日本のほかEUと韓国が対象になっている。この3カ国・地域でもGOを造れるメーカーは限られ、事実上は新日鉄住金とJFEスチール、独ティッセン・クルップ(TK)、ポスコなどが対象だ。
 今回、中国側がGOのAD調査に動いたのは、EUへの報復措置という側面が強い。欧州委員会は14年8月に中国や日本などを相手にGOのAD調査を始め、15年5月に「クロ」が仮決定した。これに反応し、2カ月後に中国もGOでのAD調査を開始している。
 日本は世界でもGOの有力サプライヤーだけに、EUと中国の係争では共に巻き込まれた格好だ。
 日本側は北京での公聴会にも出席し、経済産業省のサポートも受けながら今回のAD調査は不当であることを訴えてきた。
 しかし欧州委は15年10月に「クロ」を最終決定しているため、中国側の対抗姿勢も緩まなさそうで、楽観的には見通しにくい。EUではTKの能力を不安視した地場の変圧器メーカーが反発し、AD税率を課されない条件となる「最低価格」が設けられたが、中国には宝山鋼鉄や武漢鋼鉄といった大手のGOメーカーが多く、非適用の条件や品種での除外措置があるのかも微妙な情勢だ。
 中国はADの仮決定時、日本に対しては40%前後の暫定税率を設定している。最終決定でも「クロ」となれば、高率マージンが本格的に課され、対中GO輸出は極めて難しくなる見込みだ。
 ただ日本のGO輸出は、世界的に需要が旺盛とあって、AD調査が始まる前から対中輸出は減らしてきている。15年(暦年ベース)は4万7千トンにとどまり、ピーク時の11年から4分の1程度へ減少。16年は1~5月累計でわずか1万トンとなり、日本の全GO輸出に占める中国向けの比率は1割弱にまで低下した。
 現在も供給を続けている世界重電大手の中国変圧器工場向けGOはあるが、日本側はすでにADの影響も織り込んだ上でGOの輸出戦略を練っている。
 中国ではAD措置の影響で、GOの市況が上昇。宝山鋼鉄や武漢鋼鉄などが値上げに動いていた。

最終更新:7月20日(水)6時0分

鉄鋼新聞

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