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排泄予知、介護施設で実証実験 来月から川崎市、負担軽減へ

カナロコ by 神奈川新聞 7月20日(水)11時3分配信

 川崎市は8月からベンチャー企業と協力し、排泄(はいせつ)のタイミングを予知する装置を使って介護施設職員の排泄ケアの負担を軽減する実証実験を始める。福祉分野で新産業創出を目指す市の「ウェルフェアイノベーション」の一環として取り組み、新たな在宅ケアモデルや要介護度維持改善にもつなげていきたい考えだ。

 高齢者は認知症や身体機能の低下に伴い、尿がたまってもトイレに行く行動を起こせずに失禁してしまうことが増える。介護施設では入所者の排泄時期の把握が難しいため定期的にトイレに誘導する必要があり、職員の負担になっている。

 この装置はベンチャー企業「トリプル・ダブリュー・ジャパン」(本社・東京都渋谷区)が手掛ける「D Free」。名刺サイズより小さく、下腹部に装着するウエアラブル端末で10月の本格販売を予定している。

 装置は超音波を使ってぼうこうの大きさを計測し、排泄のタイミングを独自システムで予測。「あと10分後に排尿する」といった情報が介護職員のスマートフォンに無線で送られる仕組みだ。入居者ごとの排尿タイミングを把握できるようにし、排尿支援やおむつ交換に伴う負担を軽減する。

 市は実証実験を市内の介護施設3~5施設で1カ月間実施することを想定している。同社は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO、川崎市)の支援を受けており、市は6月末にNEDOと交わした協定に基づき、実証実験の場を提供することになった。同社は実際の介護現場で職員の使い勝手などを検証しながら製品の操作性などの改善につなげていく考えだ。

 市次世代産業推進室は「急速な少子高齢化の中、施設や在宅の介護負担をICT(情報通信技術)やロボット技術などで軽減することが求められている。企業と介護現場を結んで開発を支援し、介護負担の解消と新たな産業創出につなげていきたい」としている。

最終更新:7月20日(水)11時3分

カナロコ by 神奈川新聞