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コストコ アメックスとの決別は失敗? シティカードへの苦情殺到

ZUU online 7/21(木) 8:10配信

米国を代表する2大企業、シティ・グループとコストコの提携で実現したストアカード、「Costco Anywhere Visa Card」。発行からわずか3週間半で57億ドル(約6042億5700万円)の取引を記録するなど、収益面では好調な滑り出しだが、不手際の連続で出だしから大きくつまづき、顧客からの苦情が殺到している。

昨年2月、6000万人のコストコ会員が長年慣れ親しんだ、アメリカン・エクスプレス(アメックス)との提携関係打ち切りを発表して以来、顧客と投資家の信頼感が崩れかけているコストコにとって、今回のシティの失態は痛手以上の何ものでもないだろう。

■カード切り替えの手際の悪さに、顧客の不満が爆発

日本でもおなじみとなった米大型会員制卸売小売チェーン、コストコ。本国では手数料に関して合意に至らず、16年間にわたりクレジットカードを提携していたアメックスと決別。新たにシティと提携関係を結んだ。

コストコ顧客専用に発行されていた「Costco TrueEarnings American Express」が利用できなくなる顧客、それによる影響を懸念するコストコの投資家、そして昨年の総収益1162億ドル(約12兆3184億円)を誇る提携先を失うアメックスの投資家の不安感を煽り、発表直後、コストコ株は0.7%減の157.03ドル(約1万6647円)、アメックス株は80.48ドル(約8532円)まで一気に6.4%下落した。

しかし翌月、コストコが新たにシティとの提携先を発表。シティによる新カード発行までは、継続してアメックスカードが利用可能であることを顧客に保証し、市場に広がっていた不安感を一掃。便乗効果でVisa株は2.3%、シティ株は0.5%の上昇を見せた。

ところがアメックスカードを今年6月で取り扱い終了とし、同月20日からシティカードに切り替えた途端、コストコのFacebookが顧客からの苦情で埋まるという事態が発生。

苦情の内容は、「新カードを受け取っていない」「カード受け取り後、シティのカスタマーサービスを通して受領確認の電話が必要だが、つながるのに数時間かかる」「エラーがでてストアで利用できなかった」「清算したはずのAMEXカードの請求書が送られてきた」など、アメックスから事業を引き継いだシティの手際の悪さを指摘するものばかり。

中には「解約する」という顧客もおり、心機一転、新たな提携先と新開拓地を切り開こうとしているコストコにとっては、散々な幕開けとなったようだ。

■VISAやシティに拒絶感を示すAMEX派な顧客も

アメックスのコストコカード会員には、今年5月から6月にかけてシティのコストコカードが郵送される手筈であったが、実際に受け取ったのは1100万人。

シティは、18万人のカードが宛先不明で返送されてきたこと、10万人が切り替えの手続きを行っていなかったことなどを理由として挙げている。

また郵送日から3日間で、150万人の顧客からの電話がカスタマーサービスに殺到したため、つながるのに時間を要したと説明。

対応スタッフを増員するなどして対応にあたり、何とか落ち着きを取り戻した。シティのマイク・コーバットCEOは、「今後は全力をあげて、コストコのカードをサポートしていく」と、信用を取り戻すことに専念する意向を示している。

しかし顧客からは、何千万人という顧客カード切り替えにあたり、「こうした混乱は予想できていたはずだ」という声が多数あがっており、事前に万全の対応策を投じていなかったシティとコストコの怠慢を「無責任だ」と非難している。

顧客の信頼が何物にもかえがたいことは、どんなビジネスにも共通する最優先事項であるはずだ。「低価格での販売」を信条にかかげるコストコだからこそ、顧客のリピート率がより重要性を持つ。消費者の足は、信用できない企業の商品やサービスから、次第に遠のいていく。

今回の騒動で、VISAやシティ自体に、拒絶感を示している顧客がいることも明らかになっている。どうやらアメックスとの決別は、「顧客との信頼関係」という観点からは、大失敗だったようだ。

コストコ側は顧客からの苦情の収集にあたっているものの、正式なコメントは発表されていない。(ZUU online 編集部)

最終更新:7/21(木) 8:10

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