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就活時期の変更、遵守企業わずか2割…学生7割「混乱生じた」

リセマム 7月21日(木)17時45分配信

 文部科学省は7月20日、「平成27年度 学生の就職・採用活動の時期の変更に関する調査」の結果報告書を公表した。8月以降という採用選考活動時期を遵守した企業はわずか21.5%。早期に開始する企業により、「就職活動に混乱が生じた」と回答した学生は7割にのぼった。

実質的な採用選考活動を早期に開始する企業があったため、学生の就職活動に混乱が生じた(大学)

 学生の就職・採用活動の開始時期について、平成28年度卒業・修了予定者から広報活動が3月、採用選考活動が8月に後ろ倒しされたことから、実態を把握しようと、文部科学省、内閣府、経済産業省、厚生労働省が調査を実施。平成27年10~11月、大学・学生と企業を対象に行った。

 就職・採用活動時期の変更による学業などへの効果は、学生の4割以上が卒業・修了前年度において「就職活動に影響されず後期試験に取り組むことができた」「インターンシップを中心とした職業教育に時間を確保できた」と回答した。

 その一方で、7割の学生が「就職・採用選考開始時期を遵守する企業と実質的な採用選考活動を早期に開始する企業があったため、就職活動に混乱が生じた」と回答。大学側も文系で75.4%、理系で61.2%が同じ理由から「学生の就職活動に混乱が生じた」とした。

 一方、企業の調査によると、広報活動開始時期は7割以上が「平成27年3月以降」としたが、「平成26年12月」7.4%、「平成26年8月以前」5.4%など、「平成27年3月以前」の企業も3割近くあった。

 採用選考活動時期では、「平成27年4月」が21.3%ともっとも多く、ついで「平成27年3月」19.9%など、「平成27年8月以前」の企業が7割以上を占めた。「平成27年8月以降」と回答した企業は21.5%にとどまった。

 広報活動や採用選考活動の後ろ倒しに企業が対応しなかった理由は、「競合する他社よりも早く学生に接触するため」が49.0%と最多で、「早い段階で来年度の採用者を確定させておく必要があるため」44.4%、「以前から採用活動を独自のスケジュールで実施していたため」33.1%と続いた。

 後ろ倒しのメリットについては、「学生の就職活動への準備期間が確保された」14.0%、「志望度の高い学生を選考できた」11.4%など、認識している企業は少数派。70.3%が「その他」を選択し、その多くが「メリットが感じられなかった」と記述したという。

 逆に後ろ倒しのデメリットでは、「他社との競合が増した」56.2%、「採用活動の計画が立てにくかった」53.2%、「内定辞退者が増加した」52.8%、「応募者が減少した」52.5%との回答が、いずれも過半数を超えた。

《リセマム 奥山直美》

最終更新:7月21日(木)17時45分

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