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<大橋巨泉さん>名人戦を“特別記者”として取材 在りし日の素顔

まんたんウェブ 7月21日(木)13時31分配信

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 永六輔さん(83)の後を追うかのように、大橋巨泉さん(82)の訃報が20日、伝えられた。お二人とも、ラジオ、テレビで活躍し続けてきた「憧れの大人」だった。取材で何度もお会いできたのは幸せだった。

 巨泉さんが出演した数多くの番組の中でも、特に思い出されるのは、子供の頃、親に隠れてこっそり見た「11PM」(日本テレビ)。子供にはまだ早い“大人の世界”は衝撃的だった。

 「11PMは報道もやってきたんですよ。沖縄とか……」。巨泉さんと沖縄の話をしたことがある。「11PM」はお色気、軟派ばかりではなかった。生放送だったので、その日の時事ニュースに合わせて予定を変更して緊急テーマで放送することもあった。そして、社会問題に直球で迫る企画もあり、特に巨泉さんは沖縄にはこだわった。

 「僕は沖縄に行けないんです」と巨泉さんから聞いた時には驚いた。テレビでは北野武さんの番組に「出てやる」と言って笑わせるなど、上から目線を演じていた巨泉さんだが、戦争体験を忘れず、実は弱者への目線を大切にする人だった。戦争で多くの人が犠牲となり、「本土並み返還」がいまだに達成されていない沖縄に「どの面下げて行けますか」という思いからだった。お元気なうちに一度、沖縄の今を見てほしかった。

 「11PM」もそうだったが、巨泉さんは我々にはなかなかできないことだが、やりたいことをやる人だった。参議院議員になったのも、そして自ら辞職したのも、自分の意志を曲げない大人だから。永さんもそうだが、そういった江戸っ子気質の大人が、またいなくなってしまった。

 巨泉さんと奥様の寿々子さんと一緒に旅ができたのも楽しい思い出だ。2007年5月、三重県鳥羽市で行われた将棋の第65期名人戦第3局。森内俊之名人と郷田真隆九段の対戦に、いわば「特別記者」として、毎日新聞は巨泉さんに観戦記をお願いした。私は巨泉さんご夫妻をフォローする役だった。

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最終更新:7月21日(木)13時31分

まんたんウェブ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。