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不動産投資家は要チェック! 2016年度税制改正大綱の重要ポイントとは?

ZUU online 7/21(木) 18:10配信

2016年度税制改正の一番の焦点は、2017年4月に実施予定である消費税率10%への引き上げにともなう軽減税率の導入について、どこまでを軽減税率の対象品目とするかにありました。

また日本経済をより確実なものとするために、2015年度に引き続き成長志向の法人税改革を推進し、法人実効税率を20%台に引き下げることにもなりました。

一方で、ビール類の酒税一本化や、所得税の配偶者控除の見直しについては、2017年度以降となりました。そのほか、三世代同居に対応した住宅リフォームに係る税額控除の導入や、個人の寄付税制の包括的な見直し、自己の健康管理を進めるセルフメディケーションを後押しするためのスイッチOTC薬控除(医療費控除の特例)の導入があります。また、地方法人課税の偏在是正や地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の創設、住みよい環境確保のための空き家を売却した際の譲渡所得の特別控除、グローバルなビジネスモデルに適合した国際課税ルールの再構築――などが行われています。

■今後の不動産投資に影響する点

それでは今回の税制改正大綱のうち、不動産取引に影響がありそうな項目を6点確認しましょう。

◎1. 空き家の譲渡所得について3000万円を特別控除する措置の創設

空き家が放置され、周辺の生活環境への悪影響を未然に防ぐ観点から、空き家の最大の要因である「相続」による古い空き家の有効活用を促進し、空き家の発生を抑制するための新たな制度が創設されました。

具体的には、相続により生じた古い空き家(マンションを除く)やその敷地について、相続開始時から3年以内の取壊しや耐震リフォームをして売却をした場合、譲渡所得から3000万円を控除することができます。

ただ旧耐震基準の家屋であること、亡くなった方が一人で住んでいたこと、売却額は1億円を超えないことなど、全ての空き家に適用されるわけではなく一定の要件があるため、事前に確認が必要です。

◎2. 三世代同居に対応した住宅リフォームを行う場合の特例措置の創設

世代間の助け合いによる子育てを支援する観点から、三世代同居に対応した住宅リフォームに関し、借入金を利用してリフォームを行った場合や自己資金でリフォームを行った場合に、工事目的の借入金などの年末残高に応じて、1000万円以下の部分について一定割合を乗じた金額を、5年間の各年で所得税額から控除できることとなりました。

◎3. 減価償却制度の見直し(建物附属設備、構築物の償却方法を定額法に一本化)

減価償却について、2016年4月1日以降に取得する「建物附属設備」と「構築物」について、定率法が廃止され、償却方法が定額法に一本化されます。

 取得当初の節税メリットが大きい定率法が廃止されることで、不動産融資を受ける際に定率法でシミュレーションをしていた新築計画や設備投資計画は見直しが必要になります。

◎4. 新築住宅に係る固定資産税の減額措置の延長

新築住宅に係る固定資産税を一般の住宅は3年間(マンションについては5年間)2分の1に減額する特例措置の適用期限が2年間(2018年3月31日まで)延長されます。

◎5. 不動産取得税に係る各種特例措置の延長

不動産取得税について、新築住宅を宅地建物取引業者等が取得したものとみなす日を住宅新築の日から1年(本則6カ月)を経過した日に緩和する措置、新築住宅特例適用住宅用土地に係る不動産取得税の減額措置(床面積の2倍、200平方メートルが限度)について、2018年3月31日まで延長されます。

新築住宅の敷地である土地の不動産取得税軽減措置は、限度面積の範囲内であれば税額がゼロになり、また家屋は共同住宅の場合、控除額は1棟に対してではなく1戸当たりに適用されるので大きなメリットがあります。

◎6. その他各種特例措置の延長

居住用財産の買い替えなどに係る特例措置が2年間延長(2017年12月31日まで)、耐震、バリアフリー、省エネ改修が行われた既存住宅に係る特例措置が2年間延長・一部要件緩和(2018年3月31日まで)、長期優良住宅普及の促進に関する法律に基づく認定長期優良住宅を新築した場合における特例措置(登録免許税、固定資産税、不動産取得税)が2年間延長(同)と特例措置が引き続き適用できることとなっています。

■不動産投資家が注意すべきポイントとは

不動産投資家にとっては、今後は設備の減価償却方法が定額法に一本化され、消費税率10%の引上げなど増税される部分に注目すべきです。不動産融資を受ける際の新築計画や設備投資計画でこれらを考慮してシミュレーションする必要があります。

消費税率10%の引き上げは2017年4月1日の予定ですが、8%の消費税を適用するためにはその半年前までに契約を結ぶ規定がありますので、新築を検討する場合は契約のタイミングに注意が必要です。

増税部分に注意したうえで、空き家の譲渡所得や住宅リフォームの特例措置など、新しい制度、減額措置の延長・拡充などを有効利用することが重要です。(提供:民泊投資ジャーナル)

最終更新:7/21(木) 18:10

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