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和気慎吾11回TKOで涙の完敗「このぶざまな顔がすべて…」

デイリースポーツ 7月21日(木)7時0分配信

 「ボクシング・IBF世界スーパーバンタム級王座決定戦」(20日、エディオンアリーナ大阪)

 IBF世界スーパーバンタム級王座決定戦は、同級1位の和気慎吾(28)=古口=が、同級2位のジョナタン・グスマン(27)=ドミニカ共和国=に11回TKOで敗れ、王座獲得に失敗した。

 11回、腫れ上がり、流血が止まらない和気の右ほほに、グスマンの容赦ない左フックを浴びた。この一撃でレフェリーが試合を止めた。完敗だった。

 グスマンが両手を突き上げる一方で、和気は赤コーナーにひざまずき、泣きじゃくっていた。悔しい。岡山の不良少年が、ボクシングで世界一になる夢はついえた。

 1回に偶然のバッティングで右ほほをカットし、ペースを乱された。右目がほとんど見えない中、2回に左フックで2度倒され、3、5回と計4度のダウンを喫した。和気は「このぶざまな顔がすべて。相手が僕よりすべてで上回っていた」と言い残し、タクシーで病院に直行した。

 少年時代から悪かった。中学1年生でボクシングを始めたのも「ケンカに強くなりたいから」だ。岡山商科大付高時代の05年、インターハイに出場。「プロ向き」と一目ぼれした古口哲会長にスカウトされた。だが、3カ月後の11月に「共同危険行為」(暴走行為)で逮捕された。

 「鑑別所に入れられ、少年院送りも覚悟した」という和気だが、古口会長が身元引受人となり「東京でボクシングをやれ!!」の一言で少年院行きを免れ、プロボクサー人生をスタートさせた。

 リングサイドには両親と恋人、大勢の関係者が見守っていた。ベルトを巻いて、恩返しするつもりだったがかなわず、悔し涙は止まらない。だが、古口会長は「本当によくやった。ほめてやりたい」と、まな弟子をたたえた。

最終更新:7月21日(木)7時33分

デイリースポーツ