ここから本文です

ブラジルで研鑽、農業高校生が=岐阜から38回目の派遣団

ニッケイ新聞 7月21日(木)21時56分配信

<ブラジル邦字紙「ニッケイ新聞」20日付>

 【サンパウロ】岐阜県教育委員会による『第38回岐阜県農業高校生海外実習派遣事業』で、県内の高校生10人が11日から当地で研修に励んでいる。サンパウロ市内の視察を経て13日からは近郊の日系移住地、コロニア・ピニャール(福井村)へ。5組に分かれ各農家での実習に臨んだ。

 びわなどの果樹栽培が盛んな同地では摘葉、剪定、収穫など実際に作業を体験した。地元の日本人会で会長を務めた、山下治さんの農地を訪れた山田建人さん(郡上高3年)は、「後継者育成のため、手間ひまをかけない農業が最善と考えていた。でも山下さんは50ヘクタールの土地を全て手作業で行なっていて、丁寧な生産の姿勢こそ大切だと学んだ」と驚きを交えて語った。

 畜産を学ぶ生徒代表の中島百悠さん(岐阜農林高2年)は、「大規模な土地での飼育とあって群に分け管理していた。日本にはない方法だった」。安東潮さん(大垣養老高3年)は、「トマトやきゅうりなど暑い気候を生かした農業を営んでいる」と話し、「実習を受けるにつれ知識不足を痛感した」と、それぞれ刺激を受けた様子だった。

 また副代表の古井あすかさん(恵那農業高2年)は、サンパウロ州レジストロと姉妹提携を結ぶ中津川出身。「給食でブラジル料理も食べていた」と、身近に感じていた当地を訪れ、「農薬を使わない日系農家が多く、いかに手間を掛けて安全に生産しているかを知れた」との手応えを語った。

 同地での実習最終日17日には、ブラジル岐阜県人会が日帰りピクニックを企画。会員持ち寄りの食事を囲みつつ、郡上踊りなどの余興で親睦を深めた。

 県人会の国井宏祐副会長は、「38回目の派遣団をお迎えでき嬉しい。農家での実習、県人会との交流を経てブラジルを肌で感じてほしい。将来に役立つ経験を積んで」とエールを送った。

 派遣団は同日、県人会員らと共に一時サンパウロに戻り、オランブラ、イトゥーなどを訪問する。24日に当国を離れ、次の実習地オランダへ向かう。

(取材・小倉祐貴)

最終更新:7月21日(木)21時56分

ニッケイ新聞