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確定拠出年金の対象者が拡大されると「401k難民」は減少に向かう

マネーの達人 7月21日(木)5時17分配信

個人型の確定拠出年金の対象者を拡大する法案が、平成28年4月15日に参議員本会議で、また平成28年5月24日に、衆議員本会議で可決されました。

これにより国民年金の第3号被保険者となり、自分で保険料を納付する必要のない専業主婦も、平成29年1月1日から、個人型の確定拠出年金に加入できるようになります。

また国家公務員や地方公務員などの公務員、勤務している会社が次のような企業年金を実施している厚生年金保険の加入者も、個人型の確定拠出年金に加入できるようになります。

・厚生年金基金
・企業型の確定拠出年金
・確定給付企業年金

ただ国民年金の保険料の納付を、免除(全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除、納付猶予、学生納付特例)されている方は、引き続き加入できません。

3つの段階に用意された節税のメリット

この改正を受け雑誌や新聞などは、個人型の確定拠出年金に加入すると、どんなメリットがあるかについての、特集を組んでおります。

こういった特集を読んでみると、その多くは次のような3つの段階において、節税のメリットがあると記載されております。

■(1)掛金を拠出するとき

例えば年末調整の際に、「配偶者控除」や「扶養控除」といった所得控除を受けると、その分だけ所得税が安くなるので、納めすぎた所得税が還付されます。

拠出した個人型の確定拠出年金の掛金も、「小規模企業共済等掛金控除」という所得控除になりますので、これらと同じ仕組みで所得税が安くなり、納めすぎた所得税が還付されます。

■(2)拠出した掛金を運用するとき

例えば定期預金や投資信託を購入した場合、その利子、分配金、譲渡益などに対して、所得税:15%、住民税:5%、復興特別所得税:0.315%(平成49年12月31日まで)を併せた、20.315%が課税されます。

しかし拠出した個人型の確定拠出年金の掛金で、これらを購入した場合には、非課税になるのです。

■(3)拠出した掛金とその運用益を受け取るとき

確定拠出年金に加入した期間が、通算して10年以上あると、60歳から「老齢給付金」を受給できます。

これを一時金で受給する場合は「退職所得控除」が適用され、また年金で受給する場合は「公的年金等控除」が適用されるので、金額によっては非課税で受給できます。

以上のようになりますが、専業主婦の方は年収を103万円以内に抑えることにより、所得税を納付していない場合があり、そうなると掛金を拠出しても、(1)のメリットを享受できません。

しかし専業主婦の方が、掛金を拠出できるようになると、「401k難民」が減少に向かう可能性があるので、全く意味のないことではないと思うのです。

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最終更新:7月21日(木)5時17分

マネーの達人