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前回は4000人が応募!2週間の宇宙滞在模擬実験、JAXAがまた募集

sorae.jp 7月21日(木)18時46分配信

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2016年7月21日、宇宙飛行士の精神心理健康管理の研究を目的とした地上実験のため、被験者の募集を行うことを発表した。同様の実験は今年2月にも行われており、今回が2回目となる。

前回は4000人の応募、今回も「健康な成人男性8名」募集

実験はJAXA筑波宇宙センターにある、閉鎖環境適応訓練設備で行われる。8人が13泊14日にわたって、宇宙ステーションを模擬した大型バスほどの部屋の中で過ごし、その間のストレス状態を調べる。前回は4000人の応募者から8人が実験に参加した。今回は7月21日~8月3日に募集を受け付け、書類選考と面接を経て9月13日~26日に滞在実験を行う。

参加条件は20歳~55歳の健康な男性。2週間の滞在に差し支えるような持病がないことが条件だが、宇宙飛行士の選考ではないため、特別にストレスに強いといった基準はないとのこと。詳細な条件は実験内容と関係するため公表できないが、年齢や性格など、偏らないように選考するようだ。なお、男性のみ募集なのは、女性は周期的な体調変化があるなど条件が異なるため、まず男性のデータを取得した後で女性の研究も考えているとのことだ。

ストレスを客観的に測定する技術の開発

宇宙ステーションでは、昼間は分刻みの作業、夜も電話ボックスほどの私室だけがプライベートスペースで、気分転換のために外を散歩することもできない。宇宙飛行士はストレスに強い資質を備え、訓練を受けているとはいえ、事故発生時や将来のより長期間の宇宙飛行などを考えると、ストレスに関する研究は重要だ。

現在は宇宙飛行士同士や、地上の医師とのテレビ電話でのカウンセリングなどを行っているが、今回の実験ではより客観的な方法でのストレス測定を行う。血液・唾液・尿などの成分の変化、反応速度の変化や音声・表情などを分析して「ストレスマーカ」と呼ばれる数値変化をさぐる。健康診断の血液検査のように、ストレス状態を知るということだ。

研究は宇宙飛行士の健康管理だけでなく、地上の生活にも役立てることを目指している。現在は問診やアンケートなどによるストレス検査が一般的だが、ストレス状態を隠すために嘘をついたり、自覚がなく無理をしてしまう可能性もある。血液や唾液などの検査でストレス状態が判定できれば、地上で働く普通の人達のストレス対策に役立つかもしれない。

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最終更新:7月21日(木)18時46分

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