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水位計測が安全、正確に 新システム、厚木で実証成果 三菱電機、10月販売へ 

カナロコ by 神奈川新聞 7月21日(木)7時30分配信

 近年多発するゲリラ豪雨などで水害対策の重要性が増す中、三菱電機は今秋から、ハイビジョンカメラで撮影した画像から水位を自動的に計測するシステムの販売に乗り出すと20日、発表した。厚木市内の水路で昨秋から試験を続けており、目視と同水準の計測結果を得られることが分かったという。安全でより正確に氾濫や浸水の兆候を捉える新技術として、自治体などをターゲットに普及を図りたいとしている。

 同社が実証を得たと明らかにしたのは「画像式水位計測システム」。カメラによる氾濫・浸水の監視はこれまでも行われてきたが、今回のシステムでは従来なら必要だったセンサーなどの構成機材の数や配線を減らせるほか、計測値も自動で算出され、人手による作業が生じないという利点があるという。「フルハイビジョンの映像技術と画像処理技術の向上で、計測の効率化を進めた点で差別化を図った」と同社。

 具体的には、高所に設置したハイビジョンカメラから水路や地上に据え付けられた量水板と呼ばれる水位を測る設備を撮影。その静止画を画像処理技術にかけ、水位の計測データを自動的に算出する仕組みだ。

 旋回式カメラと組み合わせることで1台で複数地点の水位計測もでき、実用面で保守点検が比較的容易にできるようにも設計した。

 厚木市内の水路で昨年10月から現在まで実施してきた試験では、昼夜や天気を問わず、目視と同水準の計測結果が得られた。また、一定の条件下では1センチ単位での計測ができることを確認したという。

 同社はこうした開発を進めてきた背景について、浸水被害対策への社会的要請が高まっていることを一因に挙げる。昨年には河川や水路の氾濫・浸水を想定した対策づくりを求める水防法などの法改正もあったことから「(自治体や管理者などによる)水位や現場状況の監視ニーズは今後高まっていくとみる」と商機を見据える。

 今回の実証結果を踏まえて製品化を進め、下水道を管理する自治体などに向け、10月からシステムを販売する計画。「(水害リスクに対する)現地対応や判断を支援するツールとして貢献していきたい」と期待を込める。

最終更新:7月21日(木)7時30分

カナロコ by 神奈川新聞