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タカナの栽培を効率化 和歌山県が収穫量2倍に

紀伊民報 7月21日(木)16時45分配信

 和歌山県農業試験場(紀の川市)は、紀南の郷土料理めはりずしの材料として近年、田辺・西牟婁で生産が始まった「青ちりめん高菜」の効率的な栽培方法を開発した。生産量が2倍になるほか、作業負担が軽減されるといい、試験場は「生産量の増加が期待でき、伝統野菜の生産維持につながる」と期待している。

 タカナは中央アジア原産のカラシナの変種。新宮・東牟婁ではめはりずしの材料として、約4ヘクタールの水田で裏作として主に「三池高菜」が生産されている。

 収穫方法は「葉かき収穫」と呼ばれ、収穫期の12月から翌年4月までの間、1~2週間に1回、成長した本葉を収穫する。しかしその分、労力がかかっている。

 一方「青ちりめん高菜」は数年前から県内で生産が始まった。田辺市本宮町や旧田辺市、白浜町などの約30人が約1ヘクタールで生産。JAなどを通じ、田辺市の食品会社に出荷している。

 この品種は、1度に株ごと収穫する「株取り収穫」の方法を採るため、作業の負担は比較的軽いが、面積当たりの生産量が少なかった。

 そのため、農業試験場は2013年度から技術開発に着手。施肥量を従来の1・5倍にし、マルチ(シート)を敷くなどの方法を確立した。10アール当たりの収量は、2倍の6トンになり、除草作業も省けるという。

 県農業試験場は「農家の高齢化が進み、タカナの栽培面積も減っている。こういった省力的な栽培方法を活用してもらうことで、タカナの生産維持につなげたい」と話した。

 栽培マニュアルの内容は、県農業試験場のホームページに掲載する予定。冊子も500部作製。生産者向け研修会で活用するほか、近く西牟婁、東牟婁の振興局やJAでも入手できるようにする。問い合わせは県農業試験場(0736・64・2300)へ。

最終更新:7月21日(木)16時45分

紀伊民報