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バフェット氏のバークシャー 新たに米医療損保を買収

ZUU online 7月22日(金)11時10分配信

「オマハの賢人」と称されるウォーレン・バフェット氏が自身が率いる米投資持株会社、バークシャー・ハサウェイのポートフォリオに、新たな銘柄を加えた。今回傘下となったのは、医療損害相互保険会社メディカル・ライアビリティー・ミューチュアル・インシュランス・カンパニー(Medical Liability Mutual Insurance Company/MLMIC)。

ニューヨークに本社を置く同社の買収総額は27億ドル(約957億8700万円)と見積もられている。

多数の産業が伸び悩む近年、医療保険分野は継続的な注目を集めている、数少ないセクターだ。

■買収総額は約2875億円と推定

メディカル・ライアビリティーは7月18日、両社が正式に買収合意契約を締結したと発表。2017年第3四半期の買収完了を目途に、規制当局と保険契約者の承認後、同じくバークシャーの子会社である、ナショナル・インデムニティー・カンパニー(National Indemnity Company/NICO)に合併されることになる。

買収に関する財務条件は開示されていないが、昨年12月末に公開されたメディカル・ライアビリティーの保険契約余剰金18億ドル(約1916億4600万円)であるなどを考慮にいれ、米投資会社、KBWは買収総額を27億ドル(約2874億6900万円)前後と推定している。

バフェット氏はメディカル・ライアビリティーの、40年間にわたる医療損害相互保険会社としての実績を、「ほかに類を見ない偉業」と見なし、バークシャーの傘下に加わえることで「さらなる飛躍を支援する」とコメントしている。

メディカル・ライアビリティーのロバート・メノッティ社長も、バークシャーのような国際的に知名度の高い企業の後ろ盾を得たことが、「自社にとっても顧客にとっても、大きなプラス要素をもたらすだろう」と確信している。

■バフェット氏流長期熟成型で安定性を狙う

多数の子会社を所有することで知られるバークシャーだが、医療保険分野でも世界最大規模を誇る。

2005年に買収した米医療保険会社、メディカル・プロテクティブ・カンパニーは、設立100年以上の歴史をもつ大御所。そこにメディカル・ライアビリティーが加わることで、規模、実績ともに世界最強の医療保険基盤を拡大するチャンスとなる。

一般的に医療保険分野への投資は、ITや金融産業に代表される華々しさには欠けるものの、継続的な安定をもたらすという点で人気が高い。長期熟成型投資家、バフェット氏にピッタリの投資先といえるだろう。

1975年に設立されたメディカル・ライアビリティーは、現在1万6000人の医師、4000人の歯科医などに保険商品を提供している。手頃な価格で質の高いサービスが受けられるとあって、米国最大の医療保険会社に成長した。

IT投資は「わからない」との理由で敬遠していたバフェット氏だが、今年5月には初めてApple株に9億ドル(約958億2300万円)を投じて市場を沸かせた。

その前月、同じく著名投資家のカール・アイカーン氏が、20億ドル(約2129億4000万円)相当のApple株をすべて売却したと報じられていただけに、バフェット氏の意表を突いた戦略に、世間は驚きを隠せない様子だった。

今回のメディカル・ライアビリティーの買収は、Appleよりもわかりやすいという点で、投資家に安心感を与えている。来月末には86歳になるバフェット氏だが、まだまだ賢人の伝説は終わりそうにない。(ZUU online 編集部)

最終更新:7月22日(金)11時10分

ZUU online

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