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3分で読める、ITキーワード解説:MacinCloud

@IT 7月22日(金)17時14分配信

●MacinCloudとは

 MacinCloudはクラウドベースのMacレンタルサービスだ。トップページに「Xamarin Support」「Use MacinCloud on your PC or older Mac and start developing iPhone, iPad and Mac Apps right away」とあることから、主として開発者向けのサービスと考えられる。クラウド上にMacをサービスとして保持することで、Macの実機なしにMacを利用した開発が安価で行えるというのが大きな特徴といえる。

【その他の画像】MacinCloud上のMacでXamarinアプリをデバッグ実行

○4つのプラン

 MacinCloudが提供する代表的なプランは以下の4つだ(他にも学生向けのAcademic Usersプラン、大規模チーム向けのGroup/Teamプランがあるが本稿では割愛する)。

・Pay-As-You-Go: 1ドル/1時間でMacを利用できるが、30ドルの前払いが必要
・Managed Server: 月額20ドルから。0.99ドルで24時間のトライアルが可能
・Dedicated Server: 月額49ドルから。専用のMacが用意され、管理者権限が与えられる
・CI Build Agent: 月額29ドル。Visual Studio Team Servicesで継続的インテグレーションにiOS/Macアプリのビルドを含めたい場合に利用する

 価格的には「Macを買うほどではないけれど……あるとちょっとうれしい」というときには、最初の2つが選択肢となる。Pay-As-You-Goプランは30ドル前払い(30時間分)。Managed Serverプランは最低で20ドル/1カ月。ただし、Managed Serverプランでは週払い/月払い/3カ月払いの支払い方法と、1日の利用時間の制限(3時間/5時間/8時間/無制限)とが組み合わされて実際の価格が決まる。最低価格の20ドルは月払い/1日3時間利用という条件のものだ。よって、どちらが安くつくかはMacの使い方で変わると思われる。

 ただし、Managed Serverプランでは0.99ドルで24時間のトライアルが可能だ。ちょっとMacinCloudを試してみたいのであれば、こちらがよい(Pay-As-You-Goプランにはトライアルはない)。

 なお、これらのプランではリモートビルド用のポートをオプションで選択できる(どちらのプランでも追加で2.5ドル。トライアル期間中は無料)。Visual StudioでXamarinアプリを開発し、MacinCloudでビルドしてみたい場合には、リモートビルド用のポートが必須になるので注意しよう。それから、管理者権限がこの2つのプランでは与えられないことには注意しておきたい。

 Dedicated Serverプランは専用のMacが用意され、管理者権限も与えられるので、管理者権限が必要であれば、これが選択肢となる。CI Build Agenプランは、Visual Studio Team Service(VSTS)を用いたCI(継続的インテグレーション)にiOSアプリやMac用アプリのビルドを行うためのもの。MacinCloudが提供するWebインタフェースでビルドエージェント設定を行い、VSTS側ではそのエージェントを指定することで、ビルド過程にMacを組み込めるようになる。

○MacinCloudでXamarin.Formsアプリをビルド

 MacinCloudの用途としてまず思い付くのは、Visual Studio(VS)でクロスプラットフォームアプリ開発を行っていて、iOSアプリのビルドにMacが必要となるときだ。MacinCloudにはXcode、iOS SDK、Xamarin Studio Community Editionなどが標準でインストールされているので、MacinCloudを導入すれば、すぐにでもVSでXamarin.iOSアプリのリモートビルドが可能になる。

 そこで、ここではManaged Serverプラン(リモートビルドポート付き)の契約をして、実際にMacinCloudでXamarin.Formsアプリのビルドを行ってみた。以下にデバッグ実行を行っている画面を示す。

 手前のウィンドウがRDP接続しているMacinCloudマシンで、その内部でiOS Simulatorが動作している。なお、MacinCloudとVSの連携については@nuits_jp氏のブログ記事「XamarinでMacなし月額$22.5~で始めるiPhoneアプリ開発」を参照されたい。

 MacinCloudの使い勝手は、ネットワーク帯域に依存するだろう。MacinCloudのトップページには「アップロード速度が100Kbps超、pingのレイテンシが150ミリ秒未満」といった条件を示している。また、プランの契約時には、Macを地理的にどこでホストするかを指定できるので、日本国内からであれば「Asia (Near Singapore)」を指定するとよいかもしれない。

 筆者が試したところでは「使えないこともない」といった感じだ。Macの実機とVSの組み合わせに比べると、応答性はやはりよくない。だが、お試しで使ってみる程度や、それほど使用頻度が高くないのであれば、我慢できる範囲といえる。ただし、Macが必須な状況になりそうなら、素直に実機の導入を考えた方がよい。

 MacinCloudはクラウドベースのMacレンタルサービスだ。クラウド上にMacをサービスとして保持することで、Macの実機なしにMacを利用した開発が安価で行えるのが大きな特徴といえる。ただし、MacinCloudへの依存度が高くなったら、実機の購入を検討しよう。

●参考資料
・MacinCloud: 公式ページ
・XamarinでMacなし月額$22.5~で始めるiPhoneアプリ開発: MacinCloudとの契約からVS+MacinCloudでの実際のビルドまでの手順を詳しく解説している

[かわさきしんじ,Insider.NET編集部]

最終更新:7月22日(金)17時14分

@IT

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